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第6回地球研国際シンポジウム
人間社会の未来可能性

日    時: 2011年10月26日(水)−28日(金)
場    所: 総合地球環境学研究所 講演室  アクセス
主    催: 総合地球環境学研究所
言    語: 英語 (日本語同時通訳あり)
参    加: 下記【お問い合わせ】に記載の一般向け電話番号、もしくはメールアドレスにお問い合わせください。
【趣  旨】
人類が誕生して以来、1万年以上にわたって人間社会は常に「発展」と「進歩」を続けてきた。変動する自然のなかで安定して十分な食料を獲得するため知恵と技術を蓄積し、健康についての理解を深め病気を克服する努力は怠らなかった。できる限り豊かで便利に生活できるよう知恵をしぼり、異なる文化をもつ社会が共存するためのルールを模索してきた。かつてないほど豊かで安定した現代社会は、こうした人類の発展と進歩の歴史の頂点に存在している。
しかし注意深く振り返ってみると、人類社会は必ずしも成功の歴史ではない。むしろ失敗の歴史であったともいえる。栄華を極めた社会が突然崩壊する例は、枚挙にいとまがない。人類社会は、順調に今日の発展を遂げたというより、数多くの失敗の積み重ねの上にあるように思われる。失敗の根底にあるのは、ジャレッド・ダイアモンドによれば、環境資源への誤った対応の仕方である。
現代社会は、実のところかつての多くの社会が経験した同じ危険性の淵にある。安定して豊かどころか、歴史上存在したどの社会よりも、脆弱で不安定な社会かもしれない。環境への対応いかんによって、危機的な状況を招きかねないのである。
食料生産はどうだろう。たしかに幾多の技術革新により、農地は外延的に拡大し、単位面積当たりの収量は次第に高くなった。食料生産量は増大し、現在の何倍もの人口を養えるほどである。一方で、農業の環境負荷は増大し、食料は商品として投機の対象となり、アクセスには大きな社会的偏りを生じている。
病気についても同様である。たしかに医学の発展と医療の技術革新は、かつて不治とされた病の脅威を取り除いた。平均寿命は順調に伸びている。しかし一方で、エイズ、新型インフルエンザや鳥インフルエンザなど、あらたな感染症の危機は増大している。ダイオキシンなどの有害物質の環境への放出もあらたな問題である。
社会体制も、安定しているとは言い難い。水や鉱物資源をめぐる争いは、国家間の緊張を生み出している。環境問題と資源問題はしばしば表裏一体である。資源戦争は環境戦争となりかねない。社会の緊張の高まりは、経済・社会体制の崩壊を思いのほか簡単にまねく。持続可能な社会の模索には終わりがない。
地球研のめざす環境学は、よりよき生活のための持続可能な社会の構築である。個々の社会が直面する崩壊の危機だけでなく、あらたに気候変動という地球規模の共通の危機も招来している。第6回地球研国際シンポジウムでは、脆弱で予測不可能な社会に現在生きながら、未来に向けてわれわれは何ができるのか、本年度終了の4つのプロジェクトの成果をもとに、議論してゆきたい。
オープニングセッション
セッション1 感染症の新しい生態学:人間と病原生物の相互作用の解明と理論
セッション2 人間社会の未来可能性: インダス文明の場合
セッション3 中央ユーラシアの社会変容と環境
セッション4 半乾燥熱帯におけるレジリアントなコミュニティの構築
セッション5 総合討論
プログラムに進む (アブストラクト閲覧可)
 
【お問い合わせ】(参加申込みに関すること)
国際交流係(担当:徳田、川畑、片岡)
TEL:075-707-2152
FAX:075-707-2106
Email:国際交流課アドレス
【お問い合わせ】(研究関係)
安部 彰(総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員)
TEL:075-707-2332  FAX:075-707-2507
Email:

 

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