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第6回 地球研地域連携セミナー
山・ひと・自然 -厳しい自然を豊かに生きる-

「地球研地域連携セミナー」では、地球研スタッフが日本各地に出向き、地元の研究者や市民とともに地域固有の自然と文化の問題について考えていきます。第6回となる今回は、長野県松本市にて下記のとおり開催いたします。
※詳細(チラシ)はこちら( PDF )です。
【タイトル】
山・ひと・自然 -厳しい自然を豊かに生きる-
【概   要】
たとえば上高地、美ヶ原に諏訪湖と白樺湖。長野県は、実に美しい自然にあふれている。四季折々の山と里のドラスティックな変化は、世界でもまれに見るものである。そのなかで、節度あるやりかたで人間活動が営まれてきた。姨捨の棚田をはじめ、雄大な山々にかこまれた里の落ち着いた景観は、人々が豊かな、しかし過酷な自然と長い年月をかけて折り合いをつけて生活してきたことを示している。また、その厳しい自然環境にもかかわらず、長野県は平均寿命が日本全国で男性1位、女性3位の長寿な社会を、少ない医療費で実現した。その背景には、厳しい自然の中で築かれてきた地域独特の文化、地域の人と人とのつながりがある。
一方、今日の世界に目を向けてみるならば、地球温暖化などさまざまな環境問題に私たちは直面している。地球規模の気候変動やグローバリゼーションの深化、社会の仕組みが、地域の豊かな自然、自然と人間の関係、そして人と人とのつながりを変容させつつあるのではないか。
「豊かに生きたい」という人々の欲求、あるいはライフスタイルという広い意味での文化の問題が、現在の環境問題の根源にある。地球環境問題の解決を目指すことは、人間と環境との関係を見直して人間の幸福、豊かさ(well-being)の持続可能なシステム(社会)を目指すことにほかならない。長野県の厳しくも豊かな自然との関わりの中で育まれてきた「里山」や優れた地域医療のシステムを例として、人間にとっての真の「豊かさ」とは何か、地域で「豊かさ」を持続可能な社会をどうつくるかを、本セミナーでは議論する。「地球環境問題」の特徴の一つは、地域の違いを超えて、問題の所在や解決の方策に共通するものがあることだろう。地域の事例と地球研の持つ世界のさまざまな研究成果と対比することを通じて、長野県から「地球環境問題」を考え、発信する。
【日    時】
2009年11月28日(金) 13:00−17:30
【会    場】
まつもと市民芸術館 主ホール (http://www.chikyu.ac.jp/rihn/archive/index.htmlevent/area-seminar/05/../img/arrow01.gifアクセス)
(松本市深志3丁目10‐1)
【主    催】
総合地球環境学研究所、信州大学、信州大学山岳科学総合研究所、松本市
【後    援】
松本市教育委員会、松本観光コンベンション協会、NHK長野放送局、SBC信越放送、NBS長野放送、TSBテレビ信州、abn長野朝日放送、テレビ松本ケーブルテレビジョン、信濃毎日新聞社、朝日新聞長野総局、毎日新聞長野支局、読売新聞長野支局、産経新聞長野支局、日本経済新聞社長野支局、中日新聞社長野支局、市民タイムス
【プログラム】
開会挨拶    菅谷昭(松本市長)、山沢清人(信州大学長)
趣旨説明    窪田順平(総合地球環境学研究所准教授)
話題提供1   奥宮清人(総合地球環境学研究所准教授)
話題提供2   笹本正治(信州大学人文学部教授)
話題提供3   中村寛志
(信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター教授)
話題提供4   須澤博一(社団法人松本市医師会長)
パネルディスカッション
司  会: 鈴木啓助(信州大学山岳科学総合研究所長)
阿部健一(総合地球環境学研究所教授)
パネリスト: 窪田順平(総合地球環境学研究所准教授)
奥宮清人(総合地球環境学研究所准教授)
笹本正治(信州大学人文学部教授)
中村寛志
(信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター教授)
坪田明男(松本市副市長)
【聴    講】
無料  事前申込の必要はありません。
 
【セミナーに関するお問い合わせ先】
総合地球環境学研究所
  TEL:075-707-2173
  E-mail:
信州大学山岳科学総合研究所
  TEL:0263-37-2342
  E-mail: