第41回 地球研セミナー/The 41st RIHN seminar series
第2回 ジャカルタ都市研究会/The 2nd Jakarta Seminar
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このたび、「メガシティが地球環境に及ぼすインパクト:そのメカニズム解明と未来可能性に向けた都市圏モデルの提案」プロジェクトでは、第2回ジャカルタ都市研究会との共同開催で、第41回地球研セミナーを開催致します。今回は、『想像の共同体』の著者として知られるコーネル大学名誉教授のベネディクト・アンダーソン先生をお招きして、ご講演いただきます。
みなさま奮ってご参加いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
詳細チラシはこちら (PDF)です。
日 時: |
2009年11月12日(木) 13:30−17:15 |
会 場: |
総合地球環境学研究所 講演室 ( アクセス)
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題 目: |
革命後のジャカルタ−アクセス可能な都市
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講 師: |
ベネディクト・アンダーソン(コーネル大学政治学部名誉教授)
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主 催: |
総合地球環境学研究所
「メガシティが地球環境に及ぼすインパクト」プロジェクト
(通称:メガ都市プロジェクト 代表:村松伸)
京都大学東南アジア研究所GCOEプログラム
「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」 |
コーディネーター: |
加藤剛氏(龍谷大学社会学
部)
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通 訳: |
禅野靖司氏(青山学院女子短期大学)
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コメンテーター: |
佐藤浩司氏(国立民族学博物館)
山下裕子氏(一橋大学商学部)
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【開催趣旨】
都市ジャカルタについて、これまでの行われてきた学問的蓄積を批判的に継承するためのジャカルタ都市研究会の第二回目として、インドネシア、タイ等の東南アジア研究、さらに、『想像の共同体』の著者としてつとに知られるベネディクト・アンダーソン氏に、若い頃からフィールドワークの場所としていた都市ジャカルタについてお話をうかがいます。近著『ヤシガラ椀の外へ』(NTT出版、加藤剛訳、2009年)にあるように、ヤシガラ椀に留まることなく、昆明、ウォーターフォード(アイルランド)、ロンドン、イサカ、そして、ジャカルタ、バンコク、と幸運を背負ったベンカエルはピョンピョンピョンと世界各地の多数の都市をめぐりました。それらの都市について幅広く深く観察した体験と鋭い思索を織り交ぜた、魅力溢れる講演になるはずです。
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【プログラム】
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13:30-13:35
- 「開催趣旨」
村松伸(総合地球環境学研究所教授)
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13:35-15:45
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「革命後のジャカルタ−アクセス可能な都
市
」
ベネディクト・アンダーソン(コーネル大
学政治学部名誉教授)
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15:45-16:00
- 休 憩
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16:00-16:15
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コメント1
佐藤浩司(国立民族学博物館民族社会研究部准教授)
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16:15-16:30
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コメント2
山下裕子(一橋大学商学部准教授)
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16:30-17:15
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質疑応答
司会:甲山治(京都大学東南アジア研究所准教授)
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□ 講演者からの内容メッセージ
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革命後(1950年代〜60年代半ば)のジャカルタで見られた、さまざまな文脈におけるアクセス可能性、近づき易さについて話すことにしたい。全ての通りはべチャ(輪タク)や自転車に開かれていて、時には馬が一、二頭通ることさえあった。首都の全ての地区はアクセス可能で、高い壁と守衛によって守られた高級住宅コミュニティー、ゲーテッド・コミュニティーは存在しなかった。種々の公共空間が一般に開かれており、これに近づくことが可能だった。当時の最高級ホテル、ホテル・インドネシアの向かい側では、ほとんど丸裸の男の子達がサッカーに興じていた。大統領宮殿で催されるワヤン劇は民衆に開放されていて、政治家も、大学、学校も近づき易かった。売春婦へのアクセスも開かれていて、彼女らはまだ売春指定地区に閉じ込められてはいなかった。ストリート・カルチャーが生きていて、子供達は家の中ではなく、ほとんどの時間を家の外で過ごしていた。言語的な近づき易さも存在した。つまり、ジャワ語のような敬語をもたない言葉、インドネシア語(バハサ・インドネシア)が日常的に話されていた。
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□ ベネディクト・アンダーソン | Benedict Anderson・略
歴
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1936年中国昆明生まれ。ケンブリッジ大学卒業。1967年、コーネル大学よりPh.D.(政治学)。コーネル大学政治学部教授等を経て、現在、同名誉教授。専門分野は、政治学、東南アジア学。著書に、『想像の共同体』、『言葉と権力』、『比較の亡霊』、近著に『ヤシガラ椀の外へ』がある。
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【お問合せ】
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林 憲吾 | HAYASHI Kengo
(総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員)

総合地球環境学研究所 |
〒603-8047 |
京都市北区上賀茂本山457番地4
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TEL:075-707-2340 (直通) / 2353 |
FAX:075-707-2508 |
プロジェクトのホームページ |
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甲山 治 |KOZAN Osamu
(京都大学東南アジア研究所 准教授)
京都大学東南アジア研究所 |
〒606-8304 |
京都市左京区吉田下阿達町46東棟401
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TEL:075-753-9652 |

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