行事案内

平成19年度  第27回 地球研セミナー

第27回地球研セミナーが下記の要領で開催されました。

grayline
【タイトル】 植生システムの社会生態ダイナミックス:マクロ理論とローカルな知見の不整合
Social and Biophysical Dynamics of Reforesting Systems: Tensions between Macro-scale Theories and Local-scale Findings
【発表者】
Tom P. Evans
インディアナ大学地理学部准教授、インディアナ大学・制度・人口・環境変動研究センター副所長
Jacqui Bauer
インディアナ大学・政治理論と政策分析ワークショップ 副代表
【日時】2007年5月23日( 水 )16:00−17:30
【場所】総合地球環境学研究所・講演室
grayline
【要旨】

 途上国における植生被覆の歴史的変遷は、森林変遷理論の基礎を提供してきた。森林変遷理論(FTT)によれば、国家は資源消費が高い開拓期に急激な森林伐採を経験し、この森林伐採の段階はある程度の経済開発の後に植林の段階を迎える。多くの研究が森林伐採の要因を分析しているものの、植林に貢献している要因や、異なる経済環境で森林伐採から植林へ移行する見通しに関する知見は少ない。本報告では、アメリカ中西部で森林伐採から植林へ移行するプロセスを検証するプロジェクトの現在までの成果を要約し、アメリカやその他の地域での植林の可能性について比較検討する。いかにローカルレベルでの知見を森林変遷理論についての一般化へ使うことが可能かを示す。また、ウガンダ、ケニア、メキシコ、ボリビアでの生業と自然資源管理のコミュニティレベルでの研究の枠組みを提示する。広い地理的範囲での国家レベルの分権化と所有権制度の改革政策は、しばしばローカルレベルでの土地利用の複雑性を反映することが出来ず、結果として持続的自然資源管理と地域の生業改善の目標達成を困難にしている。このプロジェクトは自然資源を持続させ、地域住民へ公平な便益を供与する制度条件と相互関連を模索するための、インディアナ大学国際森林資源と制度プログラム(IFRI)、国際森林研究センター(CIFOR)、集団的行動と所有権プログラム(CAPRi/)による共同研究である。

grayline
【お問い合わせ先】
地球研セミナー係 : 市川
〒603-8047
京都市北区上賀茂本山457-4
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所
電話:075-707-2303
上に戻る
copyright