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アメリカ合衆国アラスカ州とカナダ ユーコン準州との境に位置するセント・エライアス地域。パタゴニア南氷原とともに、世界最大級の氷河が発達する。写真は、ユーコンのヘインズジャンクションにある博物館で展示している氷河地域の模型。手前に巨大な氷舌をのばすのが北米最大のマラスピナ氷河。画面中央左手の山がローガン山(5959m)。画面上方の湖がクルワニ湖。写真の中央を横切る赤い線が国境。上がカナダ、下がアメリカ合衆国。(写真と文:白岩孝行) |
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バグリー氷原。セワード氷河と共に、ベーリング氷河やマラスピナ氷河などの超特大の氷河を涵養する。左手の高峰は合衆国とカナダの国境に位置するセント・エライアス山(5490m)。(写真と文:白岩孝行) |
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バグリー氷原から溢流するアイスストリーム。4月下旬の撮影のため、消耗域であるが積雪で覆われた氷河表面は白い。(写真と文:白岩孝行) |
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ローガン山のキング・コル(4140m)にシングル・オッターで着陸を試みる。通常は飛行機が着陸できる場所ではなく、緊張の一瞬。3回上空を旋回し、1回タッチアンドゴー。5回目にしてようやく着陸した。パイロットであるPaul Claus氏の見事な腕前に感動した。(写真と文:白岩孝行) |
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北東から俯瞰するローガン山のキング・コル(平坦な鞍部)。鋭鋒はキング・ピーク(5221m)。我々はキング・コルに5週間滞在し、220m の氷コア掘削に成功した。(写真と文:白岩孝行) |
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北西から見下ろすキング・コル。雪面にみえる点状の傷が我々の掘削キャンプの跡地。キング・コルでは氷の厚さが300〜200m程度ある。平坦な氷河であるが、キャンプを少し離れると大きなクレバスが口を開ける。(写真と文:白岩孝行) |
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キング・コルのクローズアップ。(写真と文:白岩孝行) |
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掘削キャンプから仰ぐ夕焼けのキング・ピーク。ローガン山に登る登山客は20人ほどいたが、キング・ピークに登る人はいなかった。(写真と文:白岩孝行) |
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キング・コルの中央部に設けられた掘削テント。このテントの中に掘削機材一式が設置され、220mの掘削が行われた。(写真と文:白岩孝行) |
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バグリー氷原から望むローガン山。頂上台地は20kmに及ぶ世界最大の山。天気は常に悪い。(写真と文:白岩孝行) |
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北から仰ぐローガン山。ツイン・オッターのスピードでは、ローガン山を横切るのに10分近くかかる。(写真と文:白岩孝行) |
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ローガン山へ登るには、まずクィンティーノ・セラ氷河に飛行機で飛ぶことになる。2800m地点に着陸し、ゆっくりと高度馴化しながら登っていく。(写真と文:白岩孝行) |
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クィンティーノ・セラからキング・トレンチへの登り。緩やかな氷河をスキーで登る。一部、アイスフォールを通過するため、クレバス転落に備えてザイルでお互いを確保する。(写真と文:白岩孝行) |
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今回は、アラスカ側からローガン山に入山し、帰路はカナダのクルワニ湖に下山した。ローガン山からクルワニ湖に流れるカスカウルシュ氷河は、氷河上のモレーンが織りなす模様で有名な氷河である。パターソンの「氷河の物理学 3版」の表紙を飾る氷河。(写真と文:白岩孝行) |
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ランゲル山(標高4317m)は、北米最大の国立公園であるランゲル・セントエライアス国立公園の西端にある氷河に覆われた活火山である。山頂部には、直径5kmのカルデラが存在し、そのカルデラを厚さ1000mの氷河が覆っている。カルデラを取り巻く西クレーター、北クレーター、東クレーターには噴気活動がみられ、特に北クレーターは盛んに水蒸気を放出する。カルデラを埋積した氷河は、ロング氷河となって南へ流出する。(写真と文:白岩孝行) |
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2003年6月にランゲル山山頂の氷河において雪氷コアの掘削や氷河調査を実施した。調査地点は4100mあるので、高所順応のため、標高2900mから徒歩で山頂の調査地点を目指した。行程は4日間。悪天に備えて多量の食糧を運ばねばならず、苦しい登行となる。(写真と文:白岩孝行) |
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ランゲル山山頂へは、ひたすら広大な雪原をスキーとそりで進む。背後にはスタンフォード山(4950m)が聳える。スタンフォード山の黒く見える南西壁は、かつての崩壊の跡である。1981年4月11日、この南西壁に崩落が起こり、JALをはじめとする国際線のパイロットが噴火と間違えて通報した。この崩落に伴う粉塵が今回の掘削によって表面から47mの深さで見つかった。(写真と文:白岩孝行) |
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ランゲル山山頂のカルデラを取り巻く3つのクレーターは、ランゲル山が活火山であることを強く意識させる。最も活動の激しい北クレーターは、1957年の航空写真撮影時には完全に氷河によって埋められていたが、1964年に起こったアラスカ地震以降、急激に上昇した地殻熱流量のため、1983年までには200mの厚さの氷河が完全に融け去ってしまった。(写真と文:白岩孝行) |
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2003年6月、ランゲル山の山頂氷河において、深度50mまでの雪氷コア掘削を行った。掘削に使用したドリルは、「どこでもドリルVersion 2.0」である。どこでもドリルは、高山での人力輸送可能なドリルを目標に、1998年に低温科学研究所において開発が開始された。Version 1.0はパタゴニア南氷原において47mの掘削に使用されたが、現地に残置せざるを得ない状況に追い込まれ、既に手元にない。Version 2.0では、アンチトルクの改良、樹脂素材使用によるウィンチの軽量化、ジャケットの撤廃を行い、ユーザーフレンドリーで軽量なシステムを実現することができた。掘削スピードは毎時2.7mである。(写真と文:白岩孝行) |
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ランゲル山における深度50mの雪氷コア掘削に成功した瞬間。左より、ヤロスラブ・ムラビエフ博士(ロシア科学アカデミー火山学研究所)、ダニエル・ソーリー博士(アラスカ大学フェアバンクス校地球物理学研究所、白岩の3人。ムラビエフ博士が持つ雪氷コアには、1981年4月11日に起こったスタンフォード山の崩壊に伴う粉塵が茶褐色の層となって明瞭に見えている。(写真:金森晶作;文:白岩孝行) |
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アイスフィールド山脈に源を持つカスカウルシュ氷河は、カナダを代表する氷河のひとつである。多くの支流が合流する毎に数を増していく、中央モレーンの縞模様な美しい氷河である。氷河の教科書として名高いパターソン氏の"Physics of Glaciers"第3版の写真はこの氷河である。(写真と文:白岩孝行) |
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カナダ、ローガン山でアイスレーダーを用いて氷河の厚さを測定する。アイスレーダーの送信機から発信された電波が、氷河底面の基盤で反射され、地表に戻ってきたところを受信機でとらえる。氷河内の電波の伝搬速度はわかっているので、電波の遅延時間を測定することにより、厚さを計算できる。キングコルではおおよそ150-250m程度の厚さがあることがわかった。(写真と文:白岩孝行) |
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2002年6月に掘削した深度220mの掘削孔の傾斜を測定する。もともと鉛直であった掘削孔は、氷河の流動によって変形するため、時間をあけて傾斜を測定することにより、氷河の流動の様子を知ることができる。ローガン山のキングコルでは、2002年から2003年の1年間にかけて5.5mの雪が降ったため、2002年の掘削孔入口を掘り出すのにまる2日かかった。(写真と文:白岩孝行) |