増田忠義プロジェクト上級研究員が
International Food and Agribusiness Management Association より
Best Paper Awardを受賞

平成24年６月12日、地球研プロジェクト「東南アジアにおける持続可能な食料供給と健康リスク管理の流域設計」の増田忠義プロジェクト上級研究員が、International Food and Agribusiness Management Association (IFAMA)よりBest Paper Awardを受賞しました。

この賞は、IFAMAのAnnual World Forum and Symposium第22回大会（開催地：上海、大会テーマ：The Road to 2050 The China Factor）における増田上級研究員の発表論文「China’s Meat & Egg Production and Soybean Meal Demand For Feed: An Elasticity Analysis and Long-term Projections」（Dr. Peter D. Goldsmithと共著）に対して授与されたものです。

1980年代からの急速な経済成長と所得増にともない、世界計に占める中国の食肉生産量は3割、家禽卵生産量は4割に達しています。これらを賄う飼料の需要も急増すると共に従来の残飯利用から配合飼料へと食肉・卵生産の大規模産業化が進んでいます。一方、飼料の主要なタンパク源となる大豆（ミール）は中国国内では自給できず、世界貿易量の過半を輸入しています。本発表は、中国の食肉・卵生産と飼料向け大豆ミールの需要に時系列分析を適用し、それらの将来予測値を推計すると共に、導かれる国際市況や主要大豆生産国（米国・ブラジル・アルゼンチン）の土地利用変化、R&D（研究開発）への影響などの含意をアグリビジネス関係者・政策担当者に示したことが評価されました。世界のアグリビジネスは中国の動きに注目しており、遺伝子組み換え作物の導入や生物資源（種苗）の知的財産保護のあり方等活発な議論が行われました。

受賞した増田忠義プロジェクト上級研究員