第28回中国環境問題研究会
「地球規模水銀汚染と胎児影響及び中国での調査報告」

総合地球環境学研究所「中国環境問題研究拠点」では、長年メチル水銀の胎児影響研究に従事されてきた坂本峰至氏(国立水俣病総合研究センター国際・総合研究部長)をお迎えし、地球規模での水銀汚染・胎児影響、中国の水銀鉱山調査結果についてお話いただきます。

ふるってご参加下さい。

日  時: 2011年12月14日(水)15:00 - 17:00
場  所:

総合地球環境学研究所 セミナー室 3・4 ( アクセス)

演  題: 地球規模水銀汚染と胎児影響及び中国での調査報告
講演者: 坂本峰至(国立水俣病総合研究センター国際・総合研究部長)
【要 旨】
水銀の環境中への排出は大部分が原子状水銀で、自然の火山活動等の地殻活動由来によるものに加えて、ヒトの生産活動由来によるものが年間2,600tと自然界由来の2倍以上に相当し、その6割以上が中国を中心とする化石燃料の燃焼によるものとされている(UNEP, 2003)。そこで、2009年のUNEP管理理事会では、水銀供給減少・水銀使用の削減・水銀廃棄物管理・環境への排出削等、国際的水銀の規制に関する条約を制定するという合意が得られた。水銀は地球規模で循環しており、最終的に、魚介類等の摂食によりヒトはメチル水銀に曝露される。メチル水銀はヒトのヒトたる所以である脳、特に、感受性の高い胎児の脳に母親より高い濃度で蓄積して障害を与える。今回の発表では地球規模でのメチル水銀の循環、メチル水銀の胎児影響、更に、当センターの国際貢献として中国・貴州で行われた水銀鉱山における調査について報告する。
【お問い合わせ先】
松永光平
(総合地球環境学研究所 中国環境問題研究拠点 研究員)

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