第34回 「人間活動下の生態系ネットワークの崩壊と再生」プロジェクト研究会

日  時: 2011年9月12日(月)10:00〜12:00
場  所: 総合地球環境学研究所 研究室5横会議室 ( アクセス)
※ご来所の後、受付にて、内線2310(支援員:北村)にご連絡下さい
発表者: 冨田敬大(立命館大学)
タイトル: 体制転換期モンゴルの首都圏における土地利用と社会変化:モンゴル北部・ボルガン県オルホン郡の事例を中心に
【内 容】
地球規模で環境や資源をめぐる問題が深刻化しつつある現在、開発と保全をいかに両立するのかは、乾燥地域という不安定な自然環境を伝統的に維持・利用してきた牧畜社会にとっても大きな課題である。拙著『モンゴル牧畜社会の土地利用と社会変化:ポスト社会主義期の土地・家畜・人の関係』(2010年度立命館大学大学院先端総合学術研究科博士論文)では、テクスト研究とフィールド研究の手法を組み合わせて、牧畜が集団化された1950年代後半から2000年代までのモンゴル牧畜社会の土地利用と社会変化を明らかにすることを試みた。具体的には、次の三つの点を中心に検討を行った。すなわち、国家の牧畜開発政策(放牧地に関する法制度)、地方行政による家畜生産と土地資源の管理、個人の生計活動およびその社会関係である。本発表では、拙著で提示した議論をできるだけわかりやすく論じ直してみたい。また社会主義/ポスト社会主義期の変化と持続を議論していく上で、国家、地方行政、個人・世帯の選択と実践が複雑に交錯する<地方社会=協同組合>に着目することがなぜ重要かについて考えてみたい。
【お問い合わせ先】
高野 宏平
(総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員)

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