「人間活動下の生態系ネットワークの崩壊と再生」プロジェクト
第三回モンゴル研究会

日  時: 2011年3月14日(月) 13:30-16:00
場  所: 総合地球環境学研究所 研究室5横会議室 ( アクセス)
※ご来所の後、受付にて、内線2310(支援員:北村)にご連絡下さい
【要 旨】
モンゴルにおける森林と永久凍土およびその持続的観測にむけて
石川守(北海道大学)
モンゴルには永久凍土が不連続に分布します。ここでは永久凍土の有無に応じて、森林−草原のコントラストに見られるよう狭い範囲でも景観や水環境に明瞭な違いがあります。私の研究対象は凍土・永久凍土とそれが関与する水文・微気象・地形学的諸現象ですが、セミナーでは、2002年から継続している観測研究の成果のうち、モンゴル永久凍土の水熱状態、微気象学的にみた森林と永久凍土の共生関係、永久凍土が関わる地形形成過程などを 紹介します。さらに、観測を長期にわたって持続させるための北大グローバルCOEの取り組みについても紹介します。
モンゴルにおける家畜の増加と森林の減少が野生動物アカシカに与える影響
幸田良介(京都大学生態学研究センター)
モンゴルにおいて人間活動が野生の大型草食獣であるアカシカの生息に与える影響を調べるために、森林ステップに位置するHustai国立公園において調査を行った。トランセクト内に存在する糞数から生息密度を推定し生息環境を解析した結果、アカシカは森林面積が大きい場所、また家畜の利用頻度が低い場所に多く生息していることが明らかとなった。発表では同様の調査手法を用いて推定した家畜の利用頻度と刈り取り調査結果との対応関 係についても合わせて報告する。
【プログラム】
13:30-14:30 「モンゴルにおける森林と永久凍土およびその持続的観測にむけて」
石川守(北海道大学)
14:30-14:45 休憩
14:45-15:30 「モンゴルにおける家畜の増加と森林の減少が野生動物アカシカに与える影響」
幸田良介(京都大学生態学研究センター)
15:30-16:00 総合討論
【お問い合わせ先】
草野栄一
(総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員)

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所
〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457番地4
TEL:075-707-2230  FAX:075-707-2507