HOME > トピックス〈研究関連〉一覧:2010年 > 3月18日-19日(開催案内)

国際ワークショップ「中国の環境ガバナンス」

中国環境問題研究拠点では、3月18、19日に国際ワークショップ「中国の環境ガバナ ンス」を下記の通り開催いたします。皆様の参加をお待ちしております。

詳細チラシはこちら(PDF: 447KB)、要旨集はこちら(PDF: 907KB)です。

日  時: 2010年3月18日(木)−3月19日(金)
場  所: 総合地球環境学研究所講演室 ( 矢印アクセス)
タイトル: 中国の環境ガバナンス
言 語: 英語、日本語、中国語(同時通訳有)
主 催: 総合地球環境学研究所中国環境問題研究拠点
共 催: アジア研究所(オランダ)
【開催趣旨】

改革開放以来、中国は30年以上にわたって平均10%近い経済成長を続け、政治、経済など様々な局面で世界的にそのプレゼンスが高まっている。一方で急激な経済成長は、環境問題とひき換えに実現されてきたといっても過言ではない。現在の中国は、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染といった公害問題とよばれた従来型の問題群のみならず、砂漠化問題、生態環境保護(自然保護)問題、さらには地球温暖化問題といった現在的な問題群とに同時に直面している。

1980年代以来の環境関連法の整備など、国家的な環境への取り組みは、一部では環境改善がすすむなど、実を結びつつあるようにも見える。とはいえ、環境問題が単に技術的な問題ではなく、社会そのものに起因していることを考えれば、中国の政治、経済、社会に関わるさまざまな問題と、その構造は同じである。

本シンポジウムでは、中央政府の環境政策の変遷や、様々なレベルの地方政府の役割といった環境に関わるガバナンスに焦点をあて、多様な研究分野を有する研究者が一同に介し、さまざまな側面から中国の環境問題を明らかにするとともに、中国環境問題の今後を見定める。

ワークショップの論点

  • 中国の環境政策の変遷とその問題点
  • 環境政策施行における中央政府、各級地方政府の役割、特に退耕還林や生態移民、節水政策と言った 環境政策に関連して
  • 開発と環境保全に関する今後の課題


【プログラム】
2010年3月18日
10:30−10:50 開会挨拶 秋道智彌(総合地球環境学研究所副所長)
趣旨説明 窪田順平(地球研・中国環境問題研究拠点)
10:50−12:10 第1セッション 生態移民と退耕還林
エチナ旗生態移民に関する環境社会学的調査
色音(北京師範大学)
退耕還林の成果と課題
関 良基(拓殖大学)
12:10−13:30 昼食
13:30−15:30
第2セッション 水問題と流域ガバナンス
中国における流域ガバナンスの制度構築に向けた課題と展望
大塚健司(アジア経済研究所)
アムール・オホーツク生態系と中国:湿地・森林管理における国内政策と国際協力
花松泰倫(総合地球環境学研究所)
中国黄河流域における社会経済成長と水需要の関係
−適正な水利用について考える−
大西暁生(名古屋大学)
15:30−15:50
休憩
15:50−17:50
第3セッション 環境問題における地方政府の役割
政策実施過程における地方政府の役割 −甘粛省張掖市を例に
中村知子(東北大学)
中国地方都市における環境ガバナンスのための社会的条件
朱安新(南京大学)
人口流動に由来する上海市近郊の水汚染の研究 ―青東地区の事例―
張真(復旦大学)
18:30−
交流会
2010年3月19日
9:20−11:20 第4セッション 環境教育とコミュニケーション
環境ガバナンスと環境教育・知識との連関
Ilan Chabay (Chalmers University of Technology)
青少年の科学と環境に対する理解はかれらの環境観にどのような影響を及ぼすか
王 進(中山大学)
環境ガバナンスにおける多様な連係の構築
−漁業管理をめぐるステークホルダー参加の挑戦 と可能性を例として
Christian Stöhr (Chalmers University of Technology)
11:20−11:30 休憩
11:30−12:30 総合討論 (司会:Ilan Chabay、窪田順平)
【お問い合わせ先】
窪田順平
(総合地球環境学研究所 准教授)

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457番地4
総合地球環境学研究所
TEL:075-707-2391
FAX:075-707-2509
中国環境問題研究拠点のホームページ