ミニワークショップ:《水科学技術》のイノベーションとは!?

日  時: 2010年2月5日(金)10:00 - 14:30
場  所: 東京大学工学部14号館2階144教室 (東大本郷キャンパス内 アクセス
主 催: 総合地球環境学研究所,チーム水日本・水科学技術基本計画戦略チーム
【趣 旨】
人口や経済の変化、気候変動などを克服して水災害を軽減する一方で、安全で安心な水の安定供給を実現・維持し、流域における良好な水循環を確保して、国内外の水の安全保障を担保するには、水問題解決の実現を目指した政治的意思、政府や自治体の取り組み、企業やNPO・NGOなどの様々な活動や取り組みなどを支える《学術・科学技術の裏づけ》が不可欠です。そこで、水分野におけるこれからの学術の振興、科学技術の研究開発の戦略を立案し、関連する政官産学の総意として社会に公表し理解を得ていくことが極めて重要であると考え、平成21年3月に「水科学技術基本計画戦略チーム」を立ち上げました。最新の水に関わる研究開発動向のレビューや食料、エネルギー、健康、気候変動など関連分野の専門家を招いた勉強会を10回開催し、現在までの研究開発による成果の達成度や社会貢献・社会実装、国際的な学術評価、そして今後の社会ニーズや技術展望などの観点から、今後展開すべき研究開発施策やその優先度、あるべき官民学の役割分担を整理しました。その結果は、「中間とりまとめ」として平成21年8月に公表しました。その内容は、以下のURLでご覧いただけます。
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/kikoutf/9kai/siryo1.pdf
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/kikoutf/9kai/siryo2.pdf
この「中間とりまとめ」はよくまとまっていると、一定の評価を得ておりますが、

○結局何が問題で、その解決のためにどういう学術の振興・科学技術の研究開発を特に推進する必要があるのかが明瞭でない

との本質的なご指摘を複数の方々からいただきました。そこで、これらを明確にし、現在の「中間とりまとめ」を修正してより切れ味が鋭く広く受け入れてもらえるような「最終とりまとめ」を作成するために、ミニワークショップを企画いたしました。
趣旨をご理解いただき、ぜひともご参画いただきますようお願い申し上げます。
【プログラム】
10:00〜10:15 ミニワークショップの目的、概要について(司会:滝沢、報告:沖)
10:15〜10:45 パネル討論(1)「水と気候変動」(司会:沖)
  • 池辺 豊(日本経済新聞社 編集局電子報道部解説委員 兼 科学技術部)
  • 石田 真康(A.T.カーニー株式会社 ハイテク・ITグループマネージャー)
  • 江守 正多(国立環境研究所地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室 室長)
10:45〜11:15 パネル討論(2)「水と都市インフラ」(司会:滝沢)
  • 秋谷 鷹二(財団法人造水促進センター 常務理事)
  • 伊藤 禎彦(京都大学大学院工学研究科 教授)
  • 藤木 修(財団法人下水道新技術推進機構 下水道新技術研究所長兼技術評価部長)
11:15〜11:45 パネル討論(3)「水と国土」(司会:渡邉)
  • 大手 信人(東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授)
  • 岸 由二(慶應大学経済学部 教授)
  • 星野 恵美子(那須野ケ原土地改良区連合 事務局長)
11:45〜13:00 グループ討論(ランチボックス予定)
○ グループ討論モデレーター:
*小熊 久美子(東京大学大学院工学系研究科 講師)
*木村 克輝(北海道大学大学院工学研究科 准教授)
*甲山 治(京都大学東南アジア研究所 准教授)
*瀬戸 心太(東京大学生産技術研究所 講師)
*長野 宇規(神戸大学農学研究科 准教授)
*平林 由希子(東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授)
13:00〜13:30 グループ討論報告(司会:渡邉)
13:30〜14:30 総合討論
パネル討論では3名のパネリストが壇上に上がり、水分野の学術・科学技術で解決すべき問題が何なのか、その解決へ向けてどういう研究が必要であるのか、について、気候変動、都市インフラ、国土、といった観点から論点を提供します。パネリストには、水分野プロパーからだけではなく、水分野でこういう研究に取り組んで欲しい、こういう問いに答えて欲しい、といった水分野の外からの第三者的視点を期待しています。
パネル討論を受けて、昼食時には6〜7人程度のグループに分かれ、
  1. 水分野において、現在から今後30年あるいは100年といった将来を見据えて何が問題で、その問題解決へ向けてどのような学術・科学技術の取り組みが特に重要であるか
  2. その取り組みのためにどのような組織、資金、人材育成などの仕組みが必要であるか
  3. そうした学術の振興・科学技術の研究開発の重要性を広く国民に理解してもらうためにはどのように説明すればよいのか
等について議論し、各グループでとりまとめていただきます。
午後のセッションの初めには、グループ討論の結果を各グループの代表者からご報告いただき、それらを踏まえつつ総合討論を行って、中間とりまとめに何をどう書き込んで修正するか、最終取りまとめへ向けての見通しをつけたいと意図しています。
【参加について】
会場の都合がありますので、ご参加いただける方は、下記連絡先の西川麻子まで御所属、お名前、連絡先、ランチミーティングへの参加希望の有無、を2月1日(月)午前10時までにお知らせくださるようお願い申し上げます。
【お問い合わせ先】
西川麻子 (総合地球環境学研究所)

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457番地4
総合地球環境学研究所
TEL:075-707-2454
FAX:075-707-2510