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第26回 「人と自然:環境思想セミナー」

農業が環境を破壊するとき―ユーラシア農耕史と環境」プロジェクト(略称:里プロジェクト)では、第26回「人と自然:環境思想セミナー」を下記の通り開催いたします。

  ふるってご参加ください。

詳細チラシはこちら (PDF)です。

テーマ

another view − ランドスケープのゆくえ

日    時 11月18日(水)  15:00-17:00
場    所 総合地球環境学研究所 講演室 ( アクセス)
話 し 手 柴田敏雄さん(写真家)
聞 き 手 鞍田崇(総合地球環境学研究所上級研究員)
備考 申込不要/聴講無料

【概  要】

それが視覚的にはっきりと表れていようとなかろうと−たとえば、やわらかい地質とそれをシェープしていく雨のように−目にとまるのは、いつも水なのかもしれません。そこに繰り返し展開される土木工事は、アートシーンにおける規模の大きな造形行為のようにも見えます。

私は自然の景色の中で通常排除されるべき人工物をあえて外さず、インフラストラクチャーなどのありようから時代を反映させるという手法で制作しています。都市にありがちなトレンドや風俗的でダイレクトな眺めではなく、もっとアベレージな時代性というか婉曲的な時代表現、それが私のテーマなのです。

−柴田敏雄

前回につづき今回も、衣食住の「住」、わたしたちの生活空間がテーマです。特に、生活の「周囲」に位置する自然景観、そのリアリティについて考えていきます。 自然景観といえば、牧歌的な里山風景が理想像のように語られることが少なくありませんが、はたしてほんとうにそこにリアリティはあるのでしょうか。むしろ、自然破壊の元凶と批判されているダムや橋、道路などの建造物は、人為的であれそれらがそこにあることで一つの景観美を構成している、さらにいえば、「いま」という時代の縮図としてのリアリティにおいて、新たな景観美を創造しているとはいえないでしょうか。ランドスケープに独自の視点を提起してこられた写真家の柴田敏雄さんといっしょに考えていきます。
【講師プロフィール】
柴田敏雄 SHIBATA Toshio
写真家
1949年東京生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒、同大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)修了。1975年ベルギー文部省より奨学金をうけ、王立アカデミー写真科(ベルギー・ゲント市)に入学、写真を始める。1979年に帰国。個展「日本典型」(1991)で、1992年第17回木村伊兵衛写真賞受賞。90年代以降は活動を海外にも広げる。ダムやコンクリートに覆われた造成地など、人工的に加工された各地のランドスケープに着目し、構成的かつ静謐な空間描写で注目を集めてきた。
主な個展に、「ディオラマのように」(ツァイト・フォト・サロン/東京、1982)、「日本点景:On the Spot」(同、1988)、「Toshio Shibata」(シカゴ現代美術館、1993)、「The Edge of Nature」(ローレンス・ミラー・ギャラリー/NY、1996)、「Falling Waters」(同、2003)、「ランドスケープ―柴田敏雄」(東京都写真美術館、2008)など。
【関連企画情報】
柴田敏雄 作品展
2009.10.7. (wed) 〜 10.25 (sun)
a View 2009.10.30. (fri) 〜 11.29. (sun)

BLD GALLERY (東京・銀座 03-5524-3903)

http://bld-gallery.jp
For Grey 2009.10.30. (fri) 〜 11.25. (wed)
ZEIT-FOTO SALON (東京・京橋 03-3535-7198)
http://www.zeit-foto.com/
¶次回予告:
vol.27 2009.12.16(wed)
「1928哲学的考察−風土・民芸・聴竹居」(仮題)
講師:川島智生(建築史家)・松隈章(聴竹居倶楽部代表)
【お問い合わせ先】
鞍田 崇(地球研・上級研究員、環境思想セミナー担当)
〒603-8047  京都市北区上賀茂本山457-4
総合地球環境学研究所
TEL:075-707-2382  FAX:075-707-2508
Email:
人と自然:環境思想セミナーのホームページ

 

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