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第3回 焼畑サミットin大分
よみがえる「農」と暮らしのかたち

農業が環境を破壊するとき―ユーラシア農耕史と環境」プロジェクト(略称:里プロジェクト)では、第3回焼畑サミットを下記の通り開催いたします。

  ふるってご参加ください。

詳細チラシはこちら (PDF)です。

テーマ: よみがえる「農」と暮らしのかたち
日 時: 11月13日(金)  10:00-17:00
場 所: コンパルホール1F文化ホール (大分県大分市  アクセス)
講演者: 野本寛一 (近畿大学名誉教授)
麻生圭子(エッセイスト) 他
主 催: 総合地球環境学研究所 里プロジェクト
共 催: 大分大学
後 援: 大分県、大分市、大分合同新聞、NHK大分放送局
協 力: 椎葉村教育委員会、西米良村教育委員会、
民族文化映像研究所
備 考: 申込不要・参加無料

【概  要】
地球環境問題に対する関心の高まりの中で、いまあらためて私たちひとりひとりのライフスタイルが問われています。日本には、風土に即した豊かな生活文 化が様々に伝えられてきましたが、その多くが地域経済の崩壊とともに失われ、国土の大半を占める山林は、かえりみられることなく荒れ果てようとしています。 本企画はそうした動向に留意しつつ、わが国の里山文化、特に焼畑をはじめとする伝統的な農業と暮らしの姿を手がかりに、そこに見られる知恵をどのように いまの暮らしに生かしていくか考える試みです。

第3回になる今回は大分を会場とします。九州各地にいまなお伝わる焼畑や山焼きに注目するとともに、大分の事例をケーススタディとして、これからの「農」 と暮らしのあり方を検討していきます。大分では、いち早く導入されたグリーンツーリズムなど、逆境を克服し農の知恵に代表される地元資源を生かしながら、 都市と農村の交流をはかり地域の暮らしを再生しようという先駆的な試みが行われてきました。大分でいままさに取り組まれようとしている活動にスポットを あてることで、風土に根ざした「生きた」生活文化をいかに現代の暮らしの中で再生するかについて、具体的で有意義な検討ができるものと期待しています。
自然とながくうまくつきあっていくための暮らしの「かたち」を思いえがく場にぜひ皆様もご参加ください。
【プログラム】(都合により、チラシ掲載内容を一部変更しました)
10:00 開会挨拶
平野 昭氏(大分県副知事)
I 部 基調講演
10:10-11:20 「九州山地の焼畑民俗−循環と再生の思想」
野本寛一氏(近畿大学名誉教授)
「火のある暮らしが新しい−大分の思い出」
麻生圭子氏(エッセイスト)
進行:原田信男氏(国士舘大学21世紀アジア学部教授)
11:20-12:00 座談会「火と現代の暮らし」
麻生圭子氏
野本寛一
進行:佐藤洋一郎(総合地球環境学研究所副所長・教授)
12:00 =休 憩 (60分)=
映像作品「西米良の焼畑」(民族文化映像研究所、1984)上映
II 部 報告「山がよみがえる、山とよみがえる」(敬称略)
13:00-14:30
発表1-1 「焼畑再生奮闘記」
椎葉英生(宮崎県椎葉村・民宿「龍神館」主人)
発表1-2 「アフリカの焼畑の現状」
サンガ・ンゴイ・カザディ(立命館アジア太平洋大学教授)
ディスカッションI 椎葉英生×サンガ・ンゴイ・カザディ
進行:川野和昭(鹿児島県歴史資料センター黎明館学芸課長)
発表2-1 「火を守る−山焼き千年持続の秘訣」
山内康二(熊本県阿蘇市・阿蘇グリーンストック専務理事)
発表2-2 「森林・草原を生かすこと―新たな水土の知を目指して」
窪田順平(総合地球環境学研究所准教授)
ディスカッションII 山内康二×窪田順平
=休 憩(15分)=
III 部 シンポジウム「大分発:いま再生される農と暮らしの”かたち”」
14:45-15:30 問題提起
「これからの大分の農が目指すもの」
森下幸生氏(大分県農林水産部審議監)
「柚子を用いた過疎地域の再生モデル」
石川雄一氏(大分大学工学部准教授)
=休 憩(10分)=
15:40-17:00 パネルディスカッション
あん・まくどなるど
(国連大学高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット所長)
宇根 豊氏(農と自然の研究所代表理事)
笠松浩樹氏(島根県中山間地域研究センター主任研究員)
山浦陽一氏(大分大学経済学部准教授)
山岸治男氏(大分大学教育福祉科学部教授)
コメンテーター
羽野 忠氏(大分大学学長)
進行:神足博美氏(大分合同新聞社取締役編集局長)
17:00 閉会挨拶
 佐藤洋一郎(総合地球環境学研究所副所長・教授)
総合司会:鞍田 崇(総合地球環境学研究所上級研究員)
【基調講演・講演者プロフィール】
野本寛一(のもと・かんいち)- 近畿大学名誉教授
1937年静岡県生まれ。1959年国学院大学文学部卒。文学博士。専攻 は日本民俗学。現在、近畿大学名誉教授、柳田國男記念伊那民俗学研究所所長。特に自然に密着して生きる人々の民俗に着目し「生態民俗学」を提唱、日本人と自然環境の関わりについて独自の考察を深めたことで知られる。著書に『生態民俗学序説』(白水社)、『焼畑民俗文化論』(雄山閣)、『栃と餅』(岩波書店)、『生態と民俗』(講談社学術文庫)など、多数。なお、九州山地の民俗を扱ったものとして、『山地母源論』(岩田書院)がある。
麻生圭子(あそう・けいこ)- エッセイスト
1957年大分県生まれ、東京育ち。作詞家として活躍した後、エッセイストに。1996年から京都に在住。伝統的な日本の暮らしの豊かさを、現代的な視点でつづったエッセイを数多く手がける。著書に『京都で町家に出会った。−古民家ひっこし顛末記』(文春文庫)、『京都がくれた「小さな生活」。』、(集英社be文庫)、『茶わん眼鏡で見た、京の二十 四節気』(日本経済新聞出版社)、『東京育ちの京都探訪−火水さまの京』(文藝春秋)など、多数。なお、父方の親戚は大分県九重町の八鹿酒造。
【お問い合わせ先】
総合地球環境学研究所
里プロジェクト(担当:鞍田)
TEL:075-707-2382  FAX:075-707-2508
Email:
〒603-8047  京都市北区上賀茂本山457-4
総合地球環境学研究所
焼畑サミットのホームページ

 

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