行事案内

平成19年度 第29回 地球研セミナー

第29回地球研セミナーが下記の要領で開催されました。

grayline
【演 題】サステイナビリティ学連携研究機構が目指すもの
 On the objectives of Integrated Research System for Sustainable Science
【講演者】 住 明正 教授
東京大学 サステイナビリティ学連携研究機構構
地球持続戦略研究イニシアティブ
統括ディレクター・教授
【日時】2007年6月25日( 月 ) 10:00−11:45
【場所】総合地球環境学研究所・講演室
grayline
【講演要旨 (講演は日本語)】
 20世紀は、戦争の世紀、拡大の世紀といわれている。これに対し、21世紀は、平和の世紀、サスティナブルな世紀にしなければならないと考えられる。そのためには、どうすればよいのだろうか?我々は、さまざまなシステムが相互作用している環境に住んでいる。すなわち、自然のシステム、社会経済システム、そして、人間システムである。現在の地球環境問題は、これらのシステム間のバランスが乱された結果として起きていると考えられる。したがって、21世紀の社会を設計し、建設してゆくには、これらのバランスを回復する途を探求すればよいことになる。それゆえに、具体的、現実的な問題に対応することからはじめなければならない(issue-driven approach)。 また、その問題に対処するためには、必要な知識を集め、組織化する必要がある(transdisciplinary approach)。現在は、膨大な知識が集積し、必要な知識がどこにあるか、わからないような状況である。そこで、必要な知識をすぐに手に入れることができるような、知識の構造化、問題の構造化の研究を進めている。また、必要な知識を集め、組織化する手法、組織の確立を目指している。
 サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)は、国内の大学、研究機関を結ぶネットワークの確立を目指すものであり、地球持続戦略研究イニシアティブ(TIGS)は、学内の研究科、研究所を貫く、ネットワークの核になる組織である。また、国際的には、AGS、AEARUなどのネットワークも展開している。
 サステイナビリティ学連携研究機構は、JSTの振興調整費によるプロジェクトであり、新しい組織、新しい基盤を作るものである。我々も、日本において、各研究機関を結ぶ、ネットワーク型の研究組織、あるいは、各研究機関の調整や組織化を行う機能が必要と考えている。また、財政面でも、政府に依存することなく、自主的な財源の確立も考えている。各研究機関が独立法人化された、今、新たな枠組み作りも必要であろう。
grayline
【お問い合わせ先】

地球研セミナー係
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所
〒603-8047
京都市北区上賀茂本山457番地4
アクセスはこちら
TEL .075-707-2303
上に戻る
copyright