2009年9月5日のごあいさつ
列島プロジェクトのみなさま
(Bcc. ですべてのメンバーにお送りしています)
きょうはきれいな満月の夜です。日中は気温もあがるのですが、朝晩はめっきり涼しくなりました。虫の音に秋を感じる昨今です。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
きょうは奄美沖縄班と中部班はシンポジウムあるいは合宿なのですが、わたしは結局どちらにもいけず、家で2匹の仔猫(推定生後1ヶ月、拾い猫)の相手をしながら、溜まった仕事を片付けているところです。
たった今入ったメールで、奄美沖縄班の奄美シンポジウムは、安渓さんによれば、90点の自己評価だそうです。どうもお疲れ様でした。篤くお礼を申し上げます。
ーーシリーズ本のこと
お忙しいところ、原稿をいただきまして、ありがとうございました。そろそろ第1巻と第6巻以外の原稿を締め切ろうと考えています。全体の構成など、また編者の方々と読み合わせをいたします。
ーー霧ヶ峰ワークショップのこと
先月ご連絡した霧ヶ峰ワークショップが近づきました。参加されない方も、レジュメはお配りできますので、ご希望の方は細井まゆみさんのほうまでご連絡ください。
ーー環境史WG研究会ワークショップのこと
第4回環境史WG研究会研究会と、ワークショップ「生物資源の持続と破綻をわけるもの」を以下のような日程で予定しています。
環境史ワークショップ「生物資源利用の持続と破綻をわけるもの(仮題)」
日程:2009年9月18日13:00〜17:30
場所:地球研3・4セミナー室
内容:環境史WG研究会の成果の共有と議論
第4回環境史研究会
日程:2009年9月17日(木)10:30〜18:00,18日(金)8:30〜12:00
場所:地球研3・4セミナー室
内容:見取り図環境史の完成と個別事例検討,および個別事例を抽象化する試み.
今回の研究会およびワークショプでは、コアメンバーのみなさんにはシリーズ本の相談もしたいので、なるべく多くの方のご参加をお願いしたいと思います。
ーー8月のイベントの報告
第10回国際生態学会議
INTECOL http://www.intecol10.org/
場所:ブリスベーン(オーストラリア)
The Brisbane Convention & Exhibition Center
期間:8月15日ー21日
近畿班の大住克博班長、奥敬一さん、深町加津枝さん、それにわたしが参加して、近畿班の成果の一部を発表してきました。
大住さんとわたしは日韓共同企画(木浦大学校の洪さんとの共同)の"Biocultural Diversity of Human-impacted areas in Asia"というセッションで、大住さんは萌芽林としてのコナラ林特性、わたしは絶滅危惧生物の避難場所としての里山という講演をしました。他には韓国の里山(Maeul)の話や、韓国の軟体動物(貝類やイカ・タコ)料理の地域性、それにジャワのHome garden、タイのマングローブなどの話題がありました。
今回のINTECOLには約1800名の参加者(うち日本からは88名で、オーストラリアとニュージーランドに次ぐ)でしたが、最終日で、しかもオーストラリアの生態学会のイベントと重なっていたせいもあり、セッションの参加者は40名程度でした。しかし、英語圏以外からの唯一のセッション提案(日本人はポスター発表が多い)だったため、現INTECOLの会長John LEEが司会をかってでてくれ、次期のINTECOLの会長が決まっているAlan COVICHも最初から最後まで聴いてくれて、それなりの盛り上がりでした。
深町さんは丹後・上世屋のカキ(柿)の利用や分布の講演をAgroecology(農生態学)のセッションで、奥さんは同じく上世屋でやった民家解体の成果を「住民参加の生態系保全」のセッションで、それぞれ講演されました。結果として、セッションが分散してしまったのですが、里山関係の話が一カ所にまとまらず、かえっていろいろな聴衆に聴いていただけてよかったのではないかと思います。フランスから参加の若い方は、「SATOYAMAがでてくる講演はチェックしてあって、すべて聴くのだ」といっていましたし。アメリカやオーストラリアの生態学の保守本流はあまり注目してくれていませんが、ヨーロッパやアジアの研究者の一部には確実に浸透しつつあるし、アメリカやオーストラリアでも、農業生態系で生産と生物多様性保全の両立をめざしている研究者には注目されてきています。このことを体感できたのは、大きな収穫といえると思います。
第2回アグリフォレストリー国際会合
http://worldagroforestry.org/wca2009/
場所:ナイロビ(ケニア)
期間:8月24日−28日
オーストラリアから帰国して、そのまま地蔵盆の役員を1日半やったあと、関空からドバイまで9時間、5時間の乗り継ぎで、ナイロビまでさらに5時間かかって、1泊だけして、午前の発表後、ただちに空港に向かい、同じ経路で帰ってきました。ナイロビ1泊4日(機中2泊)旅行です。
これは国連大学高等研究所の提案したシンポジウムで、国際SATOYAMAイニシャティブの国際発信という、きわめて政治的な発表の場でした。環境省からお目付役が2名いらして(ひとりは4月まで屋久島にいた奥田青州さん、もうひとりは自然保護局の前局長の黒田大三郎さん)、到着した夜は在ケニア日本大使館で大使と夕食会でした。ナイロビは、世界にニューヨーク、パリと世界に3つある国連関連施設集中都市です。UNEP(国連環境計画)とUN-HABITAT(国連人間居住計画)のふたつの本部があり、在ケニア大使は、このふたつの全権特使だそうです。
湯本は「里山の文化的価値」について、発表しました。ここではわたしを含めて、1時間半で4名の発表がありましたが、UNEP の研究員をはじめとして、たいへんなにぎわいで、質問もたくさんでて、全体として時間を30分もオーバーしてしまいました。
理由ははっきりしていて、日本の新しい海外援助の方向として、国際SATOYAMAイニシャティブがでてきたととらえられています。これまでの押しつけ型の近代農法やテクノロジーだけではなく、それぞれの地域の在野の智慧を採りいれるという方向にシフトするのではないかと(ある筋では)期待されています。さあJICAはどう考えるのでしょうか?
とにかく疲れました。バランスをとるために10月のおわりには中国・昆明のアジア人類学会で「自己オリエンタリズムとしてのSATOYAMA」という自己批判的な講演をするつもりです。
ーー9月には他にも
サハリン・沿海州班関連
北海道開拓記念館 第65回特別展 北海道象化石展
期間:7月3日(金)〜10月4日(日)
場所:北海道開拓記念館
URL:http://www.hmh.pref.hokkaido.jp/ (展示会のお知らせ欄)
特別展関連講演会「巨象たちがいた頃の北海道と人々」
9月13日:13:30-15:30
プロジェクトメンバーの高橋啓一さん(滋賀県立琵琶湖博物館)と出穂雅実さん(首都大学東京)が講演されます。
ーー最後に8月の湯本の足跡は、
8月1日 磯野宏夫「熱帯雨林」個展でのトークショー(大阪梅田)
8月2日ー4日 大峯・弥山でシラビソ林調査
8月12日 横浜国立大学との連携企画研究会(地球研、京都)
8月13日 地球環境学事典編集会議(地球研、京都)
8月16日ー21日 INTECOL(ブリスベン、オーストラリア)
8月22日ー23日 地蔵盆(滋賀草津)
8月23日ー27日 第2回アグロフォレストリー国際会合(ナイロビ、ケニア)
8月28日 地球研重要会議(地球研、京都)
では、みなさん、残暑も厳しいでしょうが、お元気で。
わたしは、9月19日から23日までは、夏休みの替わりの家庭サービスがありますので、様々な用事を全てお断りしています。あしからずご了承下さいませ。
湯本貴和
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Takakazu YUMOTO
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This study is partly supported by Research Project `A new cultural and historical exploration into human-nature relationships in the Japanese archipelago' of the Research Institute for Humanity andNature.
なお本研究は総合地球環境学研究所プロジェクト"日本列島における人間−自然相互関係の歴史的・文化的検討"の補助を受けている.
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