京都は9月の末から急に肌寒くなりました。季候の変わり目で体調をくずされている方もいらっしゃると思いますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
先月中は懸案にしておりました「阿蘇・くじゅうの草原の歴史と未来をさぐる」とワークショップを無事、実施できましたことをお礼申し上げます。とくに飯沼賢司先生をはじめとした九州班のみなさまには、たいへんお世話になりました。どうも、ありがとうございました。
公開シンポジウムは、およそ200名を超える方々が参加してくださり、まずは最盛況といえるでしょう。阿蘇市市長、教育委員長からもご挨拶をいただきました。公開シンポの内容は、コアメンバーの矢原徹一さんが、ていねいにブログに書いていただいているので、それをご参照ください。
http://d.hatena.ne.jp/yahara/20080914/1221372634
引き続いて開催されたワークショップのほうも、話題豊富で熱心な議論が行われました。ただ、限られた時間であったため、草原、火入れ、黒ボク形成などの相互関係を理解するための材料は出揃ったけれども、料理にまではいたらなかったという印象が強く残りました。過去にわたしが関わったシンポジウムやワークショップではそのような議論の不完全燃焼を解消するために新たにメーリングリストを一時的に設けて、会場ではわからなかったこと、演者に聞きたかったこと、発表できなかった詳しい情報などを提示したり議論することがありました。どのくらい有効かはわかりませんが、今回のシンポジウム・ワークショップに関わった方々で、このようなメーリングリストを作成してみたいと思います。講演者とシンポ開催参加者にまずMLに登録するかどうかの可否を伺ったあと、今回参加できなかった方で希望者には登録していただきたいと存じます。準備ができましたら、また辻野のほうから連絡をいたします。
なお、今回のシンポジウムとワークショップの資料集がありますので、参加されていない共同研究者の方でご希望の方は、細井のほうまでメールをいただければ順次お送りいたしたいと思います。
コアメンバー会議阿蘇でコアメンバー会議を2008年9月15日に行いました。会議中に作成した議事録を現在修正中です。草稿ができ次第、参加者の皆様に議事録草稿を回覧いたしますので、ご覧になってチェックを入れていただけますようにお願い申し上げます。そのプロセスを経て、みなさまに公開いたします。
北海道班フォーラム10月18日に、北海道班が企画したフォーラム「海・森・人ー北海道の文化としての資源を考える」(北海道開拓記念館)が企画されています。http://www.hmh.pref.hokkaido.jp/ これは事前登録制なので、関心のある方は、開拓記念館のほうまでお問い合わせください。
シリーズ本のこと9月15日に阿蘇で催された列島プロ・コアメンバー会議の中では、これまでに話された2班で1巻を執筆する案や環境史年表のワーキンググループを作ること,出版社の話などを報告しました。第1巻と第6巻はシリーズ本の中では非常に重要な概念的な内容を含んでいるのに、まだまだ構成・内容が錬られていません。これについては12月の全体集会において、湯本自身が60分程度の時間をかけて丹念に説明することにします。
(コアメンバー会議の問答から)
矢原:第6巻が心配です。鷲谷いづみさん(東大教授、日本学術会議会員)は、西洋人は対立的、日本人は和合的といっているが、ホントにそうなんだろうか?Traditional knowledgeについては日本はどうか、日本に住んできた人々の自然利用の歴史が示す持続的・非持続的なあり方を整理して、未来への提言につなげていこうという話にこれまではなったが、その後ぼやけてしまったところがある。
湯本:日本政府はCOP10(生物多様性締結国会議、2010年10月名古屋開催決定)で「里山イニシアチィブ」なることを言っている。「里山」というほとんど無定義の情緒的・観念的なイメージに対して、どのような具体的事実があるのか、東アジアや東南アジア、あるいはヨーロッパと比較してどこが違うといえるのかということをここで集約したいと考えている。賢明/非賢明は相対的なものだし、ずっと賢明ということはないはず。そこは私は個人的にはブレていない。
環境史年表ワーキンググループは,以前の「環境史年表にあらわれた「賢明な利用」の形成と崩壊ワークショップ」から発展する形で各地域の環境史を統合するような議論と解析をしていただくことを目標にいます。
(参照: https://www3.chikyu.ac.jp/retto/naibu/wiseuseWS.htm)
以下にあげましたワーキンググループ担当者の方々にはまず「賢明な利用WS」で議論された内容の理解を深めるとともに、各地域でまったく別々のやり方で描かれた環境史をどのようにして統合・融合してゆくべきかを活発に議論していただきたいと思います。時間軸統合ツールなるものが使えるかどうかということも最初に検討します。改めて日程調整をさせていただきます。第1回は10月中にはしたいものですが。
北海道班 右代啓視さん
東北班 三戸幸久さん
中部班 寺島宏貴さん
近畿班 堀内美緒さん
九州班 上野淳也さん
奄美・沖縄班 蛯原一平さん
事務担当 辻野亮さん
きょうから大学の後期も始まるところも多いことでしょう。これから12月の全体集会を目指してデータのまとめや解析、あるいは論文執筆などに精を出されることと思います。これからどんどん寒くなってまいりますので、お風邪など召されぬようご自愛ください。
湯本貴和
<以下は毎回お知らせしている備忘情報です>