地球研ライブラリー

地球研所員による研究活動を広く紹介する学術出版物で、これまで『クスノキと日本人――知られざる古代巨樹信仰』(八坂書房)、『世界遺産をシカが喰う』(文一総合出版)、『ヒマラヤと地球温暖化』(昭和堂)、“Indus Civilization-Text and Content” (Manohar)、『人はなぜ花を愛でるのか』(八坂書房)等を刊行しています。

※入手については書店にお問合せください。

アラブのなりわい生態系 第4巻
外来植物メスキート

アラブのなりわい生態系 第4巻

西アジアとアフリカでは砂漠化対処と農業開発の一環としてマメ科プロソピス属メスキート(Prosopis juliflora)の植林が推進された。砂丘の固定などには一定の効果があったものの、伏流水の水位が下がり人間の飲料水が減少するなど、地域の生態系の改変や現地住民の生活基盤崩壊を引き起こしてしまった。このような「負の遺産」に対処して代替案を提示するために、大学・研究機関の研究者のみならず、NGO・コンサル会社などに所属する開発実践者、国際機関・開発援助実施機関などにおける行政従事者、そして現地においてさまざまな社会的な役割を担う生活者が協力して行った異業種連携・異分野横断の共同研究成果が、本書である。

  • 星野仏方・縄田浩志 編
  • 発行所 臨川書店 2013年12月
  • 270頁 定価 3,600円 + 税
  • ISBN 978-4-653-04214-3 C0322

アラブのなりわい生態系 第3巻
マングローブ

アラブのなりわい生態系 第3巻

本書では、マングローブの古生物学、植物生理生態学、社会生態学、リモートセンシング技術を用いた解析、文化人類学、歴史学、マングローブ植林研究などの多角的な視点により、乾燥地マングローブの歴史や植物的特質、人間生活(漁撈、牧畜)との関わりについて説き明かす。乾燥地マングローブの中でも耐塩・耐乾性が高く、乾燥地において優占種となるヒルギダマシ(Avicennia marina)について主に論じることにより、乾燥地マングローブについて知り、増やし、賢く利用してゆくことが乾燥地の海辺の生活基盤の改善と回復につながってゆくことを示している。

  • 中村亮・縄田浩志 編
  • 発行所 臨川書店 2013年12月
  • 323頁 定価 3,600円 + 税
  • ISBN 978-4-653-04213-6 C0322

アラブのなりわい生態系 第2巻
ナツメヤシ

アラブのなりわい生態系 第2巻

本書の主題は、ナツメヤシ(Phoenix dactylifera)を軸として、歴史学、地理学、植物学、文化人類学などの視点から、沙漠、オアシス、乾燥地のなりわいを考察することにある。人類は少なくとも五千年もの長きにわたって、貴重な水を分かち合う様々な在来知をつくりだしながらナツメヤシとの関係を保ち続けてきた。ナツメヤシは、食糧生産といった面だけではなく、オアシスにおける作物の栽培を可能とする微気候をつくりだすという生態的側面においても人間の生存を支えてきた。そしてアラブ社会の人々によって長い時間をかけてつくり上げられてきたナツメヤシ文化は、現代においても形を変えながら生き続けているのである。

  • 石山俊・縄田浩志 編
  • 発行所 臨川書店 2013年12月
  • 315頁 定価3,600円 + 税
  • ISBN 978-4-653-04212-9 C0322

危機言語
言語の消滅でわれわれは何を失うのか

危機言語

現在世界に6000以上ある言語の半数以上が、満足に記録されることもないまま、今世紀末までに消滅するのではないかと危惧されている。そうした中、著者は世界各地に赴き、それぞれの土地の言語を記録し体系化する試みをおこなっている。本書は、著者の幅広いフィールドワークと多分野の専門家との共同研究の成果に基づいて、言語現象を捉える多様な視点を提供しており、ともすれば偏狭な理論主義に陥りがちな言語学を再考する、絶好の機会を提供している。

  • ニコラス・エヴァンズ(著)/大西正幸・長田俊樹・森 若葉(訳)
  • 発行所 京都大学学術出版会 2013年2月
  • 522頁 定価5,200円 + 税
  • ISBN 9784876982097

「アラブなりわいモノグラフ」シリーズ 第2巻
乾燥地のマングローブ:研究と保全のフロンティア

「アラブなりわいモノグラフ」シリーズ 第2巻

日本人は湾岸・紅海などで乾燥地マングローブの植林と研究に先駆的な役割を果たしてきた。1970年代から現在までを振り返りつつ、開発援助・NGO・学術調査を通じて現地の行政従事者・研究者・住民と共に蓄積した知見を網羅的に紹介する。実際に保全や植林に携わる人びとのニーズを踏まえ、カラーの写真・図版を多数掲載し、アラビア語・英語の二カ国語で解説。

  • 縄田浩志(編)
  • 発行所 松香堂書店 2013年2月
  • 132頁 定価4,000円 + 税
  • ISBN 78-4-87974-670-2 C3039

「アラブなりわいモノグラフ」シリーズ 第1巻
石油時代・中東における樹木資源の利用と保全

「アラブなりわいモノグラフ」シリーズ 第1巻

樹木資源の利用と保全はプレ石油時代/石油時代においてどう変容してきたのか?サウディ・アラビアのビャクシン林での自然保護区管理、チャドの砂漠化進行地域での改良カマド導入の評価、タンザニアのスワヒリ海岸マングローブ林の資源利用の事例を、アラビア語・英語・仏語・スワヒリ語の多言語で報告する。

  • 縄田浩志・石山俊・中村亮(著)
  • 発行所 松香堂書店 2013年1月
  • 248頁 定価5,524円 + 税
  • ISBN 978-4-87974-672-6 C3036

Current Studies on the Indus Civilization
Volume 4, 5, 6, 7, 8, 9

Current Studies on the Indus Civilization Volume
  • 発行所 Manohar Publishers & Distributors 2011年(Volume 9 は2012年)
  • Volume 4: 163頁, ISBN 9788173049101 (編)長田俊樹・上杉彰紀
  • Volume 5: 111頁, ISBN 9788173049118 (編)長田俊樹・上杉彰紀
  • Volume 6: 163頁, ISBN 9788173049125 (編)長田俊樹・上杉彰紀
  • Volume 7: 187頁, ISBN 9788173049293 (編)長田俊樹・上杉彰紀
  • Volume 8 Part 1 & 2: 800頁, ISBN 9788173049309 (著)Randall William Law
  • Volume 9: 262頁, ISBN 9788173049484  (編)長田俊樹・遠藤仁

焼畑の環境学
-いま焼畑とは

焼畑の環境学-いま焼畑とは

焼畑は本当に環境破壊の要因なのか――。歴史・地理・民俗・農学それぞれの観点から、アジア・アフリカ各地で伝統的に行われてきた焼畑の実態を報告。先人の経験知の宝庫ともいうべき焼畑を検証することによって、農業へ新しい知見を提示し、農業と環境、ひいては人と自然の関係を問い直す。総合地球環境学研究所で行われたプロジェクトの研究成果。

  • 佐藤洋一郎(監修) 原田信男・鞍田 崇(編)
  • 発行所 思文閣出版 2011年10月
  • 600頁 定価9,000円 + 税
  • ISBN 978-4-7842-1588-1

Current Studies on the Indus Civilization
Volume 1, 2, 3

Current Studies on the Indus Civilization Volume

このシリーズは、地球研から出版した寄稿論文集Occasional Papersの成果を、世界中のインダス文明研究者や一般読者に発信する目的で、本プロジェクトがインドの大手出版社Manohar社と提携して企画したものである。今回出版されたVol. 1 - 3は、内容的にはOccasional Papers Vol. 3 - 5に当たる。本プロジェクトにかかわる日本、インド、パキスタン、欧米の第一線の研究者の論文で構成されており、研究分野も考古学、地質学、植物学、DNA分析、言語学など多岐にわたっている。なお、このシリーズは今後も出版が続く予定で、すでにVol.4 - 6 の編集も終わっている。

  • 長田俊樹・上杉彰紀(編)
  • 発行所 Manohar Publishers & Distributors 2010年10月
  • Volume 1: 109頁, ISBN 9788173048623
  • Volume 2: 178頁, ISBN 9788173048609
  • Volume 3: 137頁, ISBN 9788173048616

ユーラシア農耕史5
農耕の変遷と環境問題

ユーラシア農耕史5 農耕の変遷と環境問題

自然環境と農業開発は、対立するだけのものなのか?最新の遺跡発掘調査や焼畑など国内外でのフィールドワーク調査の成果から、近世の農書に描かれる農業の方法まで―東西ユーラシアの農耕の歴史が蓄えた知恵を紹介しながら、生産性・能率性の追求に偏りがちな現代農業のあり方に警鐘を鳴らし、自然・環境との共生をめざす持続可能な農耕の姿を提唱する。

  • 佐藤洋一郎(監修) 鞍田 崇(編)
  • 発行所 臨川書店 2010年1月
  • 256頁 定価2,800円 + 税
  • ISBN 978-4-653-04045-3

ユーラシア農耕史4
さまざまな栽培植物と農耕文化

ユーラシア農耕史4 さまざまな栽培植物と農耕文化

異なる風土の中で異なる農耕社会を築いてきたユーラシアの人びと。イネ、ムギといった主要穀物以外の、ウリ、マメ、イモ等さまざまな栽培作物について、最新の研究成果からその起源に迫り、風土と農耕の関係を探る。また、かつて中尾佐助・佐々木高明によって提唱された照陽樹林文化は、農耕文化の多様性とどのように関わっているのかを改めて問い直す。(本書帯紹介文より)

  • 佐藤洋一郎(監修) 木村栄美(編)
  • 発行所 臨川書店 2009年10月
  • 366頁 定価3,000円 + 税
  • ISBN 978-4-6530-4044-6

Linguistics, Archaeology and Human Past in South Asia

Linguistics, Archaeology and Human Past in South Asia

本書は、第7回ハーヴァード・ラウンドテーブルで発表された、11本の論文をまとめたものです。この学会は、「南アジアと中央アジアにおける民族集団の形成」をテーマに、さまざまな分野の専門家が集って毎年開かれるもので、第7回はハーヴァード大学と地球研の共催で、2005年6月に京都で開かれました。内容は3部に分かれます。第1部は、インダス文字の歴史、動物考古学、農耕拡散の歴史、最新のインダス印章の分析等を手がかりにインダス文明の歴史を論じた4本の論文からなります。第2部は、南アジア諸言語における農耕関連の語彙を手がかりに南アジアの農耕の起源を探る4本の論文を収めています。第3部は、比較神話学の手法を使って文献資料から古代南アジアの文明に迫る、3本の論文からなります。

  • 長田俊樹(編)
  • 発行所 Manohar Publishers & Distributors 2009年9月
  • 264頁 定価1,250円 + 税
  • ISBN 978-81-7304-799-2

Indus Civilization: Text and Context. VOLUME Ⅱ

Indus Civilization: Text and Context. VOLUME Ⅱ

本書は、インダス・プロジェクトから2007年に出版された2冊目の論集をインドから再出版したものです。4本の論文と85ページにおよぶ資料を収める補遺からなります。論文は2部に分かれます。最初の2本はインダス文字をめぐるもので、グジャラート州のロータール出土の封泥に押された印と、タミル=ナードゥ州出土の石斧に刻まれた痕を分析します。後半の2本は、グジャラート州カッチ県のカーンメール遺跡における初年度の発掘調査の報告です。補遺には、グジャラート州のハラッパー遺跡のリストと、インダス流域におけるすでに発掘された遺跡のリストが掲載されています。

  • 長田俊樹(編)
  • 発行所 Manohar Publishers & Distributors 2009年9月
  • ISBN 978-81-7304-821-0

ユーラシア農耕史3
砂漠・牧場の農耕と風土

ユーラシア農耕史3 砂漠・牧場の農耕と風土

乾燥帯の中央・西アジアと、温帯のヨーロッパ。従来、「砂漠」と「牧場」という非常に対照的なイメージを与えられてきた両者は、ムギを主要穀物とし、ヤギやヒツジを家畜にするという点で共通した農耕風土を持っていた!シルクロードの小河墓遺跡など最新の研究成果を紹介しながら、ユーラシア大陸という広大な地域を横断する農耕の歴史に迫る。(本書帯紹介文より)

  • 佐藤洋一郎(監修) 鞍田 崇(編)
  • 発行所 臨川書店 2009年7月
  • 254頁 定価2,800円 + 税
  • ISBN 978-4-6530-4043-9

ユーラシア農耕史2
日本人と米

ユーラシア農耕史2 日本人と米

日本人にとってのコメをめぐる環境と思想は、どのような歴史をたどり、現代の食文化や農耕のあり方にどのような問題を投げかけるのか。東南アジアのコメの文化・思想も視野に入れながら、民俗学・神道・植物学・農業従事者などコメの現場に携わる様々な立場の識者が、コメをめぐる環境・思想の多様性について追究、そのあるべき未来を提言する。(本書帯紹介文より)

  • 佐藤洋一郎(監修) 木村栄美(編)
  • 発行所 臨川書店 2009年4月
  • 257頁 定価本体2,800円 + 税
  • ISBN ISBN 978-4-6530-4042-2

ユーラシア農耕史1
モンスーン農耕圏の人びとと植物

ユーラシア農耕史1 モンスーン農耕圏の人びとと植物

ユーラシア農耕1万年の歴史において、イネという植物はどのように変遷してきたのか。稲作文化・稲作社会が成立するに至るまでイネと人間はどのように歩んできたのか。そして、未来の稲作はどこへ向かうべきなのか。考古学・植物遺伝学・農学・民族学など諸研究分野の第一人者が一堂に集い、ユーラシアの農耕・人びと・環境のこれまでとこれからについて解き明かす。(本書帯紹介文より)

  • 佐藤洋一郎(監修) 鞍田 崇(編)
  • 発行所 臨川書店 2009年1月
  • 274頁 定価2,800円 + 税
  • ISBN 978-4-6530-4041-5

農耕起源の人類史

農耕起源の人類史

学問の細分化が進んだのはいつごろからでしょうか。そうしたなかで、壮大な仮説よりも実証的で堅実な研究ばかりが要請され今日に至ります。その流れと逆行するような壮大な仮説をあつかったのが本書なのです。この「初期農耕拡散仮説」によると、農耕拡散という現象は農耕という技術だけで伝播したことはけっしてなく、かならず人類の拡散をともなっておこったのです。ベルウッド教授は、その人類の拡散を語族や遺伝子の拡散によって跡づけ、考古学的な証拠を提示しています。つまり、考古学、言語学、人類学、遺伝学などを総合して、その仮説を証明する、それが本書のテーマです。

  • ピーター・ベルウッド著 長田俊樹、佐藤洋一郎訳
  • 発行所 京都大学学術出版会 2008年7月
  • 560頁 定価5,200円 + 税
  • ISBN 978-4-8769-8722-1

ヒマラヤと地球温暖化
消えゆく氷河

ダミー

ヒマラヤの氷河は急激に衰退している。最近の観測データをもとにしてその実態を述べるとともに、その原因についても考察している

  • 中尾正義 編
  • 発行所 昭和堂 2007年3月
  • 163頁 定価2,300円 + 税
  • ISBN 978-4-8122-0721-5

人はなぜ花を愛でるのか

ダミー

なぜ人は花を愛でるのかについて、先史考古学、日本史、人類学、美術史、植物文化史などの多面的なアプローチから追求した好著で、2006年度の人間文化研究機構の公開シンポジウム・講演会にもとづく

  • 日高敏隆・白幡洋三郎 編
  • 発行所 八坂書房 2007年4月
  • 270頁 定価2,400円 + 税
  • ISBN 978-4-8969-4890-5

Indus Civilization: Text and Context

ダミー
  • 長田俊樹(編)
  • 発行所 Manohar Publishers & Distributors 2006年1月
  • 269頁
  • ISBN 978-8-1730-4682-7

世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学

ダミー

今、日本全国でシカが増え、食料となる森は食い尽くされ、生態系が破壊されている。北海道・知床、本州・大台ヶ原と大峯、九州・屋久島を重点的に取り上げ、シカが増える原因を探り、対策を考える。

  • 湯本貴和・松田裕之(編)
  • 発行所 文一総合出版 2006年3月
  • 212頁 定価2,400円 + 税
  • ISBN 978-4-8299-1190-7

クスノキと日本人
―知られざる古代巨樹信仰

クスノキと日本人―知られざる古代巨樹信仰

人々に崇められた巨樹の周囲に、祠や神社がつくられて信仰の対象となる…。そんな「巨樹信仰」の中心となったクスノキ。そのクスノキと日本人の関係を縄文にまでさかのぼり、DNA鑑定等を駆使して詳述。

  • 佐藤洋一郎(著)
  • 発行所 八坂書房 2004年10月
  • 238頁 定価本体2,600円 + 税
  • ISBN 978-4-8969-4848-6
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