プレスリリース(研究成果)

2017年3月27日

チンパンジーは「三にして立つ?」
行動研究からわかったチンパンジーの栄養的自立の時期

総合地球環境学研究所の松本卓也研究員(日本学術振興会特別研究員)は、タンザニアのマハレ山塊国立公園において、野生チンパンジーの赤ちゃんの食生活を調べ、母乳を必要としなくなる、栄養的自立の時期を推定しました。フィールド調査の結果、3歳以上の赤ちゃんは、より長い時間を食事にあて、消化が難しい植物の葉をより長い時間食べるようになることや、堅い殻に覆われた実など、赤ちゃんには食べ難い食物を、自力で食べるようになることが明らかになりました。こうした食生活の大きな変化は、チンパンジーの赤ちゃんが母乳に頼らずに生きていくための基礎になっていると考えられます。本研究成果は、赤ちゃんの食生活の変化が人類の進化にどのような影響を与えたかについて考える上での、重要な足がかりになると考えられます。

本研究成果は、国際学術誌 『American Journal of Physical Anthropology』誌(電子版)に2017年3月20日付けにて掲載されましたのでお知らせします。

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