縄田浩志地球研客員教授・秋田大学教授が
2015年度(第30回)大同生命地域研究奨励賞を受賞

2015年7月21日

平成27年7月8日、公益財団法人 大同生命国際文化基金が主催する大同生命地域研究賞の受賞者が発表され、縄田浩志氏(地球研客員教授・秋田大学教授)の研究「中東・北東アフリカにおける未来志向型の地域研究とアラビア語による出版を通じた研究資源の共有化」が「地域研究奨励賞」に選ばれました。

大同生命地域研究賞は1986年の創設以来、本年で30回となります。地域研究に貢献した研究者・活動家を顕彰するもので、研究賞、研究奨励賞、研究特別賞に分かれ、このたび縄田氏が受賞した地域研究奨励賞は、地域研究の分野で新しい展開を試みるとともに、今後さらに活躍が期待される研究者に対して授与されるものです。

縄田氏は生態人類学者としてこれまで北アフリカ、中東の熱帯・乾燥地域における地域住民の生業に重点をおいた研究に従事してこられ、とくにスーダンの紅海沿岸域において、ラクダを飼養する牧畜民ベジャ族の社会における人間とヒトコブラクダ関係の人類学的研究を実施されました。

また地球研における研究プロジェクト「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究―ポスト石油時代に向けて」にリーダーとして参画し、低エネルギー資源消費による自給自足的な生産活動を中心とした生命維持機構、すなわち「なりわい」に重点をおいて、地域住民の生活基盤を再構築するためのポスト石油時代における自立的将来像を提起されました。

とりわけ、植物ではナツメヤシ、マングローブ、外来植物のメスキート、動物種ではヒトコブラクダ、サンゴ礁、ジュゴンなどの研究から、乾燥熱帯沿岸域における生物資源管理のための学術的基盤を提示されるなど、こうした縄田氏の主導した総合的な地域研究が高く評価され、今回の受賞に至りました。

また縄田氏の研究成果の発信は、日本語、英語だけでなく、地域共通語アラビア語により行われ、研究者、行政担当者、地域住民と研究資源を共有することにより、地域への研究成果の社会還元に多大な貢献を果たしています。

なお、贈呈式は7月24日(金)午後2時 より一般社団法人クラブ関西にて執り行われます。

7月24日(金)に一般社団法人クラブ関西にて執り行われた贈呈式の様子

7月24日(金)に一般社団法人クラブ関西にて執り行われた贈呈式の様子 7月24日(金)に一般社団法人クラブ関西にて執り行われた贈呈式の様子 7月24日(金)に一般社団法人クラブ関西にて執り行われた贈呈式の様子

▲ 左から2番目が縄田教授

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