第115回地球研セミナーを開催いたします。
報告者は、現在、気候適応史プロジェクトに外来研究員として滞在中のPhilip C.Brown氏(オハイオ州立大学)です。
多くのみなさまのご出席をお待ちしています。
第115回地球研セミナーを開催いたします。
報告者は、現在、気候適応史プロジェクトに外来研究員として滞在中のPhilip C.Brown氏(オハイオ州立大学)です。
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私の最近の問題関心は、日本近世の共有土地制度の実態が、主たる経済学・政治学理論 で説明されている論理と矛盾していることである。
日本の土地共有に関する資料を用いて検討してみると、「コモンズの悲劇」や「ただ乗り問題」を解決するための共有のありかたを見いだすことができる。
また、耕作地共有の習慣を分析してみると、一般的に日本史分野で理解されている太閤検地の性格と異なる実態があることがわかってきた。
以上のことから、近世日本・近現代日本の資料を用いて、日本の社会制度や所有制度が、「コモンズの悲劇」や「ただ乗り問題」にならない形で構成されていることを検討し、それにより、その資源が次世代へと守り伝えられていることを指摘したい。