【開催報告】 第75回地球研市民セミナー

「地域資源の活用から始まる環境問題解決への取り組み ―管理からケアへ転換を目指すエリアケイパビリティー―」が開催されました。

2018年2月15日(木)に第75回地球研市民セミナー「地域資源の活用から始まる環境問題解決への取り組み ―管理からケアへ転換を目指すエリアケイパビリティー-」がハートピア京都にて開催されました。当日は、50名の方々にお越しいただきました。

今回の講師は、昨年度3月末まで「東南アジア沿岸域におけるエリアケイパビリティーの向上」プロジェクトのリーダーを務めていた石川智士教授です。石川教授は、これまでの自身のニホンウナギ産卵場調査に関する研究を紹介しながら、沿岸小規模漁業の重要性を説き、地域資源を持続可能性を持って活用するためには管理だけではなく、モニタリングや保全活動など自然資源への「ケア」が必要であり、それが地元住民同士の知識・情報交換や新技術の開発・改良、市場形成につながることで豊かな生活を生み出し、地方創生につながると解説しました。続いて真貝理香外来研究員が聞き手となり、新しい技術を取り入れることによって生まれる軋轢はないか、今後のエリアケイパビリティに関する研究の展望などさらに詳しい話をききました。石川教授からは地域資源を活用した一例として天草のイルカウォッチングや浜名湖のエビ放流事業などが紹介されました。

会場からは、「様々な産業があるが、消費者として地域を助けるための目印となる認証マークはあるか」など、途切れることなく多くの質問があり、活発なやりとりが交わされました。

地球研市民セミナーは、地球研に関わる研究者が最新の研究について、その過程も含めてお伝えする一般の方向けイベントです。地球研や京都市内で年に数回開催しています。専門用語や難しい概念を使用せず、地球研の最新の研究成果や環境の大切さを伝えるように努めていますので、お気軽にお越しください。次回につきましては詳細が決まり次第、ホームページにてお知らせします。

■当日の様子

エリアケイパビリティーについて語る石川教授

エリアケイパビリティーについて語る石川教授

真貝外来研究員(右)を迎えての対談

真貝外来研究員(右)を迎えての対談

講演に聞き入る聴衆

講演に聞き入る聴衆

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