【開催報告】第23回地球研地域連携セミナー(京都)

「ミツバチと共に未来をつくる ~ミツバチに優しいまちづくり・私たちにできること~」

2018年11月4日、中京区役所にてセミナー「ミツバチと共に未来をつくる ~ミツバチに優しいまちづくり・私たちにできること~」を開催しました。

セミナーに先立って、屋上にて中京・花とみどりの会さんによるニホンミツバチの養蜂の見学・説明会が行われました。参加者の中には自宅で養蜂をされている方も多く、都市での養蜂について皆さん興味津々でした。

初めに真貝理香(地球研外来研究員)より、本セミナーの趣旨および地球研のミツバチ研究グループでの取組みについて説明がありました。同研究グループでは日本における養蜂とミツバチをめぐる問題について調査を行なっており、養蜂家やコミュニティー・団体による養蜂についての聞き取りアンケートなどを行ってきました。今回のセミナーはミツバチを切り口として、地域住民の方々、行政、様々な団体・研究者が連携して、それぞれの立場で情報を共有し、京都という街の都市景観・緑化・環境について考えることを目的として開催しました。

基調講演は、『ひとさじのはちみつ』などベストセラーを多く出版されている前田京子さんに「ひとさじのはちみつ-自然とミツバチの恵み:健康と美容のための豊かな「はちみつ生活」-」と題し、お話いただきました。

はちみつをひとさじ舐める時の効果的な方法を教えていただき、参加者全員が実践しました。はちみつを口にいれたら頭をゆっくり回しながら粘膜にあて、喉がヒリヒリしたら炎症をおこしているそうです。傷んだ粘膜の修復や、消毒・消炎効果もあります。

はちみつも野菜などと同じく、だれがどこで、何を蜜源植物として作ったものかが分かるものを手に入れるようにしてください、とアドバイスをいただきました。

パネルディスカッションでは、西村勇さん(中京・花とみどりの会代表)からは中京区役所屋上での養蜂に関する取組について、寺田綾乃さん(日本野鳥の会京都支部)からは愛鳥家からみる虫や京都のまちについて、佐伯 昌和さん(有機農家・ JA 京都市朱雀野支部 支部長)からは都市農業について、田中 泰介さん(京都市建設局みどり政策推進室緑化推進課長)からは京都市が取組む緑化や公園等の整備について、それぞれご報告いただきました。

フロアからは、「ミツバチをマンションなど集合住宅で飼うにはどうすればいい?」「都市農業では、野菜は盗まれたりしないの?」「緑化活動にはどうすれば参加できる?」などといった質問がありパネリストから丁寧なコメントがありました。

今回のセミナーには100名以上の参加がありました。はちみつのテイスティングや後援団体の協力による植物の展示など、たくさん学べて、たくさん味わって、みなさんにとって有益なセミナーでありましたら主催者として大変うれしく思います。本当にありがとうございました。

当日の様子はこちらからYouTubeにてご覧いただけます。

 前半    後半

■当日の様子

真貝外来研究員による趣旨説明

真貝外来研究員による趣旨説明

前田京子さんによる基調講演

前田京子さんによる基調講演

パネルディスカッション (左から佐伯さん、西村さん、寺田さん、田中さん、ルプレヒト地球研上級研究員)

パネルディスカッション
(左から佐伯さん、西村さん、寺田さん、
 田中さん、ルプレヒト地球研上級研究員)

中京区役所屋上での養蜂見学・ボランティアによる説明

中京区役所屋上での
養蜂見学・ボランティアによる説明

展示や試食の様子

展示や試食の様子

研究チーム代表者マキシミリアン・スピーゲルバーグ地球研研究員による挨拶

研究チーム代表者
マキシミリアン・スピーゲルバーグ
地球研研究員による挨拶


  • Page Top
  1. HOME
  2. 成果発信
  3. イベント
  4. 地球研地域連携セミナー
  5. 【開催報告】第23回地球研地域連携セミナー(京都)
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所

〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457番地4

Tel.075-707-2100 (代表)  Fax.075-707-2106 (代表)

みんながわかるちきゅうけん