地球研をのぞいてみよう

地球犬と行く!世界への冒険 ─ 調査地を研究者と一緒に地球犬が冒険します

次の冒険は
「ブルキナファソ・ボボ・ジュラソ」
に行くよ。

案内してくれるのは、
中尾世治プロジェクト研究員
だよ!

ガイド
  • ボボ・ジュラソにある大モスク ▲ ボボ・ジュラソにある大モスク
  • 地球犬

    ねえねえ、あの建物(たてもの)、たくさんトンガリがついているよ。

  • ナス子

    ほんとだ!変わった形をしているね。

  • ガイド

    大きなトンガリは、モスクにはよく見られるミナレットとよばれる(とう)だよ。そして短いトンガリはバットレスといって、(かべ)補強(ほきょう)する役割(やくわり)をしているよ。

  • ナス子

    壁にたくさんささっている(ぼう)は?

  • ガイド

    これも建物を強くするためで、修復(しゅうふく)のときは登ることもできるようになっているんだ。

  • 地球犬

    ふーん。ところでモスクってなあに?

  • ガイド

    イスラーム教徒(きょうと)がお祈りをするところのこと。130年ほど前に、ボボ・ジュラソ出身のイスラーム教徒が、マリのジャという町で、イスラームのえらい先生に学んだのち、地元に帰ってきて、みんなで礼拝(れいはい)をできるようにと、このモスクを建てたんだ。

  • 地球犬

    へぇ。今では観光名所(かんこうめいしょ)になっているみたいだね。

  • ガイド

    そうだね。君たちも観光?

  • 地球犬 ナス子

    はい、日本人観光客です!

  • ガイド

    (日本「人」か・・・)

  • ガイド

    今から地元の学校に行くけど、一緒にいく?

  • 地球犬 ナス子

    行きたいです!

  • テクテク 👣・・・

  • ガイド

    このあたりは、コンクリートのビルもあれば土づくりの家もあって、新旧の建物が入りまじっているんだよ。

  • ナス子

    あ、こどもたちの声がきこえてきたよ!

  • イスラーム教徒が運営する小学校 ▲ イスラーム教徒が運営する小学校
  • ガイド

    ここはイスラーム教徒が運営する小学校で、子どもたちが勉強しているよ。

  • イスラーム教徒が運営する小学校
  • 地球犬 ナス子

    こんにちは!

  • ゲスト

    こんにちは!

  • ナス子

    今は何の勉強をしているの?

  • ゲスト

    アラビア語でかいてあるクルアーンというイスラームの聖典(せいてん)の内容を学んでいるよ。

  • ナス子

    アラビア語?!

  • ガイド

    この学校では、イスラームの知識(ちしき)を学ぶために、アラビア語をならうと同時に、ブルキナファソの公用語であるフランス語も習うんだよ。

  • 教室にて ▲ 教室にて
  • 地球犬

    わぁ、なんだかいっぱい黒板に書いてあるよ!

  • ナス子

    P・P・P・P・・・PPAP?

  • ゲスト

    Hhhha~

  • ガイド

    ここでは、ジュラ語などを母語とする子どもたちが、アラビア語とフランス語を勉強しているんだ。フランス語で、算数、理科、社会など、きそ科目を勉強して、アラビア語で、イスラームの知識を身に着ける。

  • ナス子

    大変そうだね・・・。

  • ガイド

    この地の人たちは、西アフリカの他の地域で学んできたことを自分たちで試行錯誤(しこうさくご)しながら、イスラームを自分たちの文化に組み込んで、独自の文化をつくりあげてきたんだ。

  • 地球犬

    お兄さんのこうさつ、すばらしい。何者ぞ?!

  • ガイド

    私はここでは少々キタナイことに手をそめています・・・

  • 地球犬

    な、なに?!

  • ガイド

    といっても、悪いことじゃないよ。
    日本には最新式(さいしんしき)トイレがあってどこでも快適(かいてき)にうんちやおしっこをできるよね。

  • ナス子

    ええ、まぁ、わたしたちはどこでも同じなんだけど・・・

  • ガイド

    ここでは、コンポストトイレというものを使って、うんちやおしっこから畑のこやしをとったりして、下水道をひかずにきれいにすることを試みているんだ。

  • ナス子

    そんなことできるの?

  • ガイド

    それは簡単(かんたん)じゃないよね。地元の人がどういう歴史のなかで、身の回りをよくしようとしてきたのかを知らならないといけない。

  • 地球犬

    どうやって知るの?

  • ガイド

    地元の人と会って、話を聞いてまわって、むかしのこと、いまのことを教えてもらっているだよ。地道(じみち)にね。

  • 地球犬

    やはりお兄さんはすごいや。

  • ナス子

    ねぇ、地球犬くん、さっきから気になってるんだけど、なんでちょいちょいサングラスかけてんの?

  • 地球犬

    お兄さんのこころざしがまぶしすぎてね。

  • ガイド

    まだまだ研究中。地元の人たちが積み上げた歴史のなかに私たちの研究プロジェクトがうまく合わさって、人々の役に立つことができればいいね。

  • ナス子

    お兄さん頑張ってね♡

  • 地球犬

    ナス子ちゃんだって目がハートになってるやん。。。

  • ガイド

    みんなまた遊びにきてね!

  • 地球犬 ナス子

    はい、ありがとうございました!

ブルキナファソ・ボボ・ジュラソ

地理:
高低差はほとんどなく、平坦な地形。旧市街には、ウエ川が流れている
気候:
湿潤サバンナ
経済:
商業都市
民族:
ボボ、ジュラ、ダフィン、モシなど
言語:
ジュラ語、フランス語が主に話される
宗教:
イスラーム、キリスト教、在来宗教
食文化:
トウジンビエなどを原料に「ト」と呼ばれる練り粥を主食に、ソースに添えて食べる
建築:
コンクリートによる長屋やビル、一部に土づくりの家屋もある

今回のガイド

中尾(なかお)世治(せいじ)

総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員

専門は歴史人類学、物質文化研究。ブルキナファソにおける19世紀ごろからのイスラーム、政治、経済の歴史を、当地での聞き取りと公文書館などの史料からまとめている。マリの古ガオ遺跡の発掘調査に参加したこともあり、ブルキナファソでは土器つくりや鍛冶についての調査も行っていた。

顔写真
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