レジリエントな地域社会
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Vol.7 アグロエコロジーからみた長期的持続可能性と里山
アグロエコロジーとは、農薬と化学肥料など、外部からの資材をたくさん投入する慣行農業の長期的持続性に疑問を投げかけ、レジリエントな農業と食物生産について、研究者が農家の方々や地域の住民と一緒に考える分野です。従来の効率一辺倒の生産と消費は、近年、いたるところに行き詰まりを見せており、持続可能性を実現するために、多様性やレジリエンスの確保が急がれています。このブックレットでは、生態学・食農教育・考古学を専門とする三人の著者が、日本の農業と食物生産の理論と実践、その歴史的背景について、超学際的な視点から検討しました。
本研究活動は、人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」の地球研ユニット「災害にレジリエントな環境保全型地域社会の創生」の一環です。
羽生淳子 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2022年3月30日
ISBN 978-4-906888-96-2
A5判 83頁 非売品
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Vol.6 漆の木のある景観その2 -岩手県浄法寺における漆生産と塗師の在来知-
このブックレットは、二〇一九年三月に発行した『レジリエントな地域社会2 漆の木のある景観―岩手県二戸市浄法寺における漆掻きと日々の暮らし―』の続編です。二戸市浄法寺地区は古くから漆の生産地として知られていて、現在でも国産漆を使って漆器生産が行われている数少ない地域です。今回は、漆掻き職人であり日本うるし掻き技術保存会会長を務める工藤竹夫さんと、二戸市が直営する漆器政策と販売を行う漆器工房「滴生舎」技師の小田島勇さんのお二人のお話を掲載しました。浄法寺の漆器を手に取るとき、ここで語られている豊かなストーリーを思い起こすことで、同じ漆器がだいぶ違って見えるのではないかと思います。
本研究活動は、人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」の地球研ユニット「災害にレジリエントな環境保全型地域社会の創生」の一環です。
羽生淳子・伊藤由美子 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2022年3月30日
ISBN 978-4-906888-95-5
A5判 59頁 非売品
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Vol.5 農の景観とアグロエコロジーからみた地域のレジリエンス -福島県中通りと浜通りにおける新たな試み―
天災や人災によって生じた危機を地域社会がどうやって乗り越えるのか。復興や再生にあたって地域とその生態系が持つ潜在的な力をどう活用できるのか。これらの問題は、災害と持続可能性の研究にとって重要な課題です。その際に鍵になるのが、社会と生態系のレジリエンス(弾力性)という概念です。
本書では、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故という未曾有の大災害から十年余の歳月が過ぎ、今なおさまざまな影響が続いている福島県の浜通り(太平洋側海岸部)と中通り(太平洋側水系の内陸部)において、福島の大地に根ざした農家の方々の新たな試みを紹介しています。編者たちとの対話を介したこれらの農家の方々のことばには、大地に生きる矜持と緊張が満ちていることが強く感じられます。そのダイナミックな視点は、地域のレジリエンスとは何かを読者に鋭く問いかけるとともに、地域に根ざしたレジリエントな社会への道筋は多様であることを、私たちに気づかせてくれます。
本研究活動は、人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」の地球研ユニット「災害にレジリエントな環境保全型地域社会の創生」の一環です。
羽生淳子 後藤康夫 後藤宣代 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2021年12月27日
ISBN 978-4-906888-88-7
A5判 133頁 非売品
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Vol.4 景観、地域のレジリエンスと先住民族知 ―ダム裁判後の二風谷と沙流川の文化景観についての座談会とインタビュー集―
北海道平取町(びらとりちょう)二風谷(にぶたに)の地は、「二風谷ダム裁判」(1993~1997)によって、たくさんの人たちに知られています。 この裁判では、二風谷ダムの建設に対して 、地権者でアイヌ民族の萱野茂氏と貝澤耕一氏が 、土地収用と明渡裁決の取消を求めました。1997年の判決は、ダムの建設と土地収用を違法とし、アイヌ民族を「先住民族」と認めた点で、画期的と評価されています。本書は、ダム裁判後の二風谷における環境と先住民族知、そしてアイヌ語に関する新しい取り組みに焦点をあてた座談会とインタビュー集です。
人間文化研究機構 総合地球環境学研究所 羽生淳子 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2020年3月17日
ISBN 978-4-906888-66-5
A4判 80頁 非売品
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Vol.2 漆の木のある景観 岩手県二戸市浄法寺における漆掻きと日々の暮らし
岩手県二戸市浄法寺地区は国産漆70%以上を産する地域で、漆は数千年も続いたレジリエントな産業です。とはいえ、最近数十年は日本の漆産業にとっても最も厳しい時代でした。漆掻きという生業が浄法寺のほかにはほとんどなくなってしまったのです。本書は、浄法寺地区における漆掻きの生業の多様性や、漆掻きの歴史的変遷、漆の種苗作りなどについて聞きとり調査を行った記録です。
人間文化研究機構 総合地球環境学研究所 羽生淳子 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2019年3月22日
ISBN 978-4-906888-62-7
A4判 44頁 非売品
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Vol.1 地域のレジリエンスと在来知
災害というような大きな危機を地域社会がどうやって乗り越えるのか、復興や再生にあたって地域が持つ潜在的な力をどう活用できるのかを考えるのが、災害研究におけるレジリエンスという概念です。
本書では「災害にレジリエントな環境保全型地域社会の創生」をテーマとして東北を中心とした研究活動を行ってきた地球研羽生淳子客員教授らチームが、岩手県の宮古市・二戸市浄法寺と福島県を主なフィールドとして小規模農家をはじめとする、地域の人々の日々の暮らしと環境との関わりについての調査し、気象条件の変化による凶作や、地震による津波、放射能事故といった一大危機から地域社会がどのように乗り越えようとしてきたのかを考察しています。
人間文化研究機構 総合地球環境学研究所 羽生淳子 編
発行 人間文化研究機構広領域連携型基幹プロジェクト「日本列島における地域社会の変貌・災害からの地域文化の再構築」
発行日 2019年3月20日
ISBN 978-4-906888-60-3
A5判 69頁 非売品