研究活動


GROUP01長期変化

プロジェクトの仮説を検証するために、
考古学資料と古環境資料を分析します。

具体的には、生業活動の多様性とそれにともなうコミュニティ規模の時間的変化をいくつかの指標から検討し、仮説に対応する長期的変化が観察されるかどうかを調べます。

生業の多様性の指標としては、遺跡から発掘された動・植物遺体(動物の骨や植物の種子・実など)、生業に使った道具の多様性、古人骨の安定同位体データや土器の残存脂肪酸分析などを使います。

コミュニティ規模の指標としては、集落遺跡の規模、遺跡分布の変化から推定された地域人口などが挙げられます。これらの変数と、図に示したような諸要素との関係を分析し、生業の多様性と規模について、歴史的動態の理解をめざします。

日本エリア

東北・中部・関東の遺跡から発掘された動植物遺体、生業に使った道具の多様性、古人骨の安定同位体データや土器の残存脂肪酸、土器の残存でんぷん、年代測定等の分析を進めています。同時に、コミュニティの規模とそのレジリアンスの指標として、集落遺跡の規模、遺跡分布の変化から推定された地域人口などのデータを集計しています。さらに、これらの諸変数に影響を与え得る要因の一つとして気候変動を取り上げ、花粉分析を進めるとともに、アルケノン古水温解析等のデータを検討しています。



比較研究

北米北西海岸、カリフォルニア、カナダ北極圏、ロシアにて資料の分析を行っています。北西海岸のうち、カナダ・トリケット島の調査では、考古学的な発掘だけでなく、民族学的な調査も並行して進めており、民族・社会調査班との連携を行っています。

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