大気エアロゾルとSPMの同期観測」

向井苑生・佐野 到・保本正芳(近畿大学)

 東大阪市近畿大学キャンパスでは,世界規模の大気エアロゾル観測ネットワークNASA/AERONETのステーションとして,長期連続放射観測を実施し ており,観測データは,WEBサイト(http://aeronet.gsfc.nasa.gov/)にて公開されている.AERONET放射計(CE- 318-2, CIMEL社製)は,太陽直達光観測と大気散乱光観測を行なう.太陽直達光観測からは,エアロゾルの光学的厚さ(AOT)や光学的厚さの波長依存から求ま るオングストローム指数(_)が導出され,散乱光観測からは,サイズ分布,複素屈折率等が導出される.
2004年3月から,浮遊粒子状物質(SPM)の計測のために,新たにSPM-613D(紀本電子社製)を設置した.SPM-613Dは,微小粒子 (PM2.5),粗大粒子(PMc),ブラックカーボン(OBC)の同時測定が可能である.
東大阪上空の大気エアロゾル特性とSPMデータ,PCIサンプラーデータ の解析,並びにデータ間の相互関係に関し得られた知見を報告する.